筆者
筆者は早速初日の朝イチに、新宿のバルト9へと向かった次第である。
ということで感想なんかを書き記したい。
映画 人間椅子 バンド生活三十年を観た!
どんな映画?
中野サンプラザにて敢行された人間椅子三十周年記念ワンマンツアーファイナルの映像を軸に、人間椅子のライブの真髄を切り抜いた記念碑的映画である。
監督は岩木勇一郎監督。
感想 コロナ禍にて、ライブを渇望するファンは必見
ライブとは少し異なる、新たな体験ができた、そんなことを感じた映画であった。
コロナ禍において、久しくライブに行けていなかった身としては、ライブでの高揚感を疑似体験できるかな? などと期待を持って映画館まで足を運んだ。
そんなわけで、演奏シーンが中心の映画となっている。
人間椅子のライブが好きな人はもちろん、なんとなく知って興味がある人や昔ライブに来ていた人なんかに、今の人間椅子の迫力を伝えるにはこれ以上ないものになっているだろう。
しかし、どうやらそれだけではない。
まず何よりスクリーンがでかく、3人がそこにどでかく映っているのである。
それこそ顔を伝う汗の滴りまでもが視認できる臨場感がすばらしく、生のライブとはまた異なる興奮を感じられる圧巻の映像なのだ。
とにかく物凄い迫力なので、多くの人にこの映画を体感して欲しいと願ってやまない。
またライブ当日の様子を、普段は見ることができない楽屋や舞台袖のカットも交えて映し出している。
最後の撤収シーンまで収められているのである。
それらの映像に加えて、「屈折くん」「椅子の中から」からの引用がテキストでしばしばインサートされる。
無音でその文字だけが映し出され、ハッとしたりもする。
またそこに関連して、貴重な昔の映像も少しだけ出てきたりする。
1989年(!)の陰獣、1995年の踊る一寸法師、また2004年の道程と言ったレアな映像が嬉しい限りである。
これらは直前に提示された引用と紐づけられた映像であり、サンプラザのライブ映像へと繋がるようになっている。
ちなみに最後にはEUツアーの映像もダイジェスト的に観ることができる。
ここは是非ヘドバン・スピンオフと合わせて楽しんでいただきたい。
久しぶりの映画館 人間椅子ファンが集い、一体感を感じた
映画館の様子についても紹介しておきたい。
筆者は新宿のバルト9にて朝イチの回を視聴した。
館内には人間椅子Tシャツの人、人間椅子法被の人など、明らかなる人間椅子ファンの方がいらしていた。
平日なこともあり、混んではいなかった。
しかしやはり皆、演奏シーンではノっており、MCでいつものライブのように笑い、映画が終わったときには自然と拍手が起きていた。
ライブのような開放的な感動とは異なったが、どこか沁み入るような感動を覚え映画館をあとにしたのであった。
パンフレットも素晴らしい
パンフレットも大変良いものである。
非常に凝った作りで、中身も素晴らしい。
映画同様、「屈折くん」や「椅子の中から」引用や、テーマに沿った3人の作文がいくつか収められている。
さらに岩木勇一郎監督へのインタビューも掲載されている。
おわりに
ということで映画 人間椅子 バンド生活三十年を観てきた! というはなしであった。
最後の最後に余談だが、映画の最序盤、観客が入場するカットにて当日ライブに馳せ参じていた筆者が視認できた。
まったく嬉しい限りである!