最近見た映画【2025年3月①:ANORA、バッドランズなど】

アノーラの感想

【映画館】TATAMI

TATAMIの感想

柔道の世界大会にて、イラン代表がイスラエル代表との試合を回避するよう強要される、という実話をもとにした緊迫のポリティカルスポーツエンターテイメント。

美しいモノクロ映像にスタンダードサイズで展開する自由を懸けた戦いに震えるものがあった。

筆者
筆者

イランの状況を垣間見て戦慄しつつ、躍動感ある柔道の試合やモノクロの映像美も見どころ!

【映画館】ANORA

アノーラの感想

ショーン・ベイカー監督による今年のアカデミー賞5部門受賞を達成した作品。最高だった。

ストリップダンサーのアノーラがロシアの度を越えた御曹司イヴァンに見初められ、1週間の契約彼女としてともに豪勢に過ごすのだが、最後の思い出にと赴いたラスベガスにて勢い半ばで結婚してしまう。SNS経由でそれを知ったオリガルヒの長であるイヴァン両親が激怒し、アメリカでの世話役を送り込みイヴァンは逃走。アノーラは送り込まれたおじさんと4人でイヴァンを探して周り…という話。

シンプルな物語のなかに最高に面白いドタバタ劇と凄まじく揺れ動くアノーラの心の様が力強く描かれる。

筆者
筆者

監督のレッドロケットも最高に良かったのだが、これまた素晴らしすぎた…!

R18だが大変おすすめ。

【Prime Video】映画大好きポンポさん

Prime Videoにて配信されている2021年のアニメ映画。

敏腕映画プロデューサーのポンポさんの製作アシスタントのジーンが、ある日ポンポさんの脚本の映画の監督に抜擢され奮闘する、という話。

映画作りの流れなど興味深く、監督の映画作りの苦悩が入念に描かれていく。全身全霊で創作、製作にあたっていく姿が激アツ。

筆者
筆者

漫画が原作みたいだな!

【映画館】バッドランズ

テレンス・マリック監督のデビュー作にして日本劇場初公開作品。

恋人であるキットに父親を殺されちゃったホリーは、キットとともに破滅的な逃避行を繰り広げるアメリカン・ロードムービー。映像が美しく、どこか現実離れした演技とマリンバの音色が印象的なテーマ音楽が不思議な世界観を作り出している。

筆者
筆者

かと思えばすさまじいカーチェイスもあったりしてハッとしたり。おもしろかった〜

【映画館】ノー・アザー・ランド 故郷は他にない

97回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞作。

ヨルダン川西岸のパレスチナ人居住地区<マサーフェル・ヤッタ>ではまさにイスラエル軍からの破壊行為と占領の危機にさらされている。そのさまを取り続ける<マサーフェル・ヤッタ>の青年バーセルと、彼を手伝おうとやってきたイスラエル人記者ユヴァルという同い年のふたりの若者の命がけの活動の4年間の記録である。

監督は彼ら二人を含むパレスチナ人2人、イスラエル人2人の計4人で作られている。

「違法だ」と言い張って無闇に人が住んでいる家を取り壊し、子どもたちが学んでいたその学校を取り壊し、井戸にセメントを流し込み、水道も破壊する。とんでもない無法な行いが連日繰り広げられ、時には人の命すら危機にさらされるのである。

そこで暮らす当事者だからこそのあまりの臨場感と圧倒的な不条理が克明に記録されている。

とにかく今見てほしい一作である。

筆者
筆者

あまりのことに戦慄したゾ…一方で懸命に生きる人々の意思と、命がけの友情に一縷の希望も感じられた。アカデミー賞の授賞式に2人が無事現れて本当に良かった。

【映画館】クルージング

フリードキン監督の1980年のリバイバル。昨年も映画館で観たが新文芸坐にて2度目の鑑賞。

新文芸坐は大スクリーンとすばらしい音響の映画館なので、大変おすすめ。名画座的な映画館なので、ちょいちょいチェックしておきたい映画館である。

アル・パチーノ、ウィリアム・フリードキン『クルージング』リバイバルのあらすじと感想 おすすめ映画 【映画】『クルージング』を観た!【フリードキン】
筆者
筆者

上映後には『平山夢明のシネマdeシネマ』出張編ということで平山先生とギンティ小林さんによる濃密トークも!平山先生のトークコンテンツ大好き人間としてはまじで最高だった…!

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