野営(=1人キャンプ)をしたことのない筆者だが、和嶋氏の野営コラムは面白い!
ということで全野営ファン、全和嶋慎治ファンに向けて、和嶋氏の連載での野営の軌跡、そして和嶋氏の野営哲学の一端をお伝えしたい。
「和嶋慎治の野営一人旅」の軌跡
「世の中をヘッドバンギングさせる本」こと「ヘドバン」のVol.4(2014)から現在に至るまで連載中の人間椅子・和嶋氏による野営旅の連載である。
毎号、氏が心の赴くままに野営に臨む様が語られる。和嶋氏の野営哲学からその時の心境、趣味趣向などがありのままに記されている。
和嶋氏の書く文章は実に格調高い文語体ながら、時折かわいらしい内容が記されており、そのギャップに全和嶋ファンの心も野営先の星空のごとく瞬くことであろう。
トリ
それはともかく、早速氏の野営の軌跡を辿りたい。
第0回 和嶋慎治に聞く「野営一人旅の魅力とは?」
連載前夜!和嶋氏の野営のルーツとアイテム紹介!
野営を始めたきっかけや何をしているのか、何を持っていくのか、そのこだわりは?と行った内容が語られている。
野営における愛用品なども写真を交えて紹介しており興味深い。是非ここからチェックすべきだろう。
ちなみにヘドバンVol.4では人間椅子メンバーによる70年代ハードロックのススメ的な特集もあり、人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容となっている。
第1回 漆黒の道志みち
野営連載開始!
ベスト盤「現世は夢」発売を控えた2014年10月に敢行された野営である。
思い出のキャンプ場について書こうか?とも思った和嶋氏であるが、やはり現場主義の氏である。実地に赴くのであった。
道中、ただの市街地とはいえ見慣れぬ道に旅情が高まり、その地の人々へ思いをはせていわく言い難い寂寥感と孤独感に襲われる和嶋氏……!
キャンプそのものよりもそこに至る過程が好きなのだろう
と、初回にして氏の野営への想いが垣間見える。
ちなみに第1回にはパッキング内容が記されている。和嶋氏のごとき野営を嗜むなら参考になるだろう。
和嶋氏のパッキング内容(バイクでの移動である)
シュラフ、カセットコンロ、雨合羽、テント、銀マット、トラベルギター、電池式ランタン、電池、飯盒、湯飲み茶碗、缶切り、米、塩、デジカメ、テレコ、本、トレーナー、スウェットパンツ、タオル、ポケットティッシュ、虫よけスプレー、たばこ
行先
道志の森キャンプ場(山梨県南都留郡道志村)
時期
2014年10月
移動手段
ベンリィ110(バイク)
ごはん
米(飯盒にて炊く)、道中のスーパーで購入した総菜、鯖缶、生野菜
お酒
白ワイン
ちなみにヘドバンVol.5では「和嶋慎治の血となり人間椅子の骨格となった20冊」と題した特集が組まれており、人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容となっている。
第2回 焚き火はじめました
あまりに忙しい師走、しかし氏はこの日も野営へ赴く!
このヘドバンでの連載により、氏の野営装備も増えてゆくのである。
以下紹介された新装備である。
3人用テント
人間椅子メンバーを入れるためではなく、荷物をすべて入れるために購入したとのこと。和嶋氏もAmazonの評価を参照するようである。
超小型コンロ
カセットガスがそのまま使える逸品。自宅にて予行演習に余念がない和嶋氏である。
ウインドスクリーン
コンロ用風よけ。日本語でいいよ!とのこと。
焚き火台
今回の目玉とのこと。焚き火の楽しさに開眼していた和嶋氏である。ちなみにほとんどのキャンプ場では直火が禁じられているらしい。
出発に至り、猛烈に着込む和嶋氏である。ここで語られるのは、和嶋氏の野営への想いだ。
つまりキャンプツーリングとは不便を味わい、不足を楽しむものなのである。
着ぶくれしまくった自身の写真をセルフタイマーで撮影する和嶋氏である。着ぶくれした氏の装いに対して思いのほかバイクに積まれた装備がコンパクト。
行先
森のまきばオートキャンプ場(千葉県袖ケ浦市)
時期
2014年12月
移動手段
ベンリィ110(バイク)
ごはん
飯盒炊爨、生食用大根、赤ナマコ、その他
お酒
日本酒
ちなみにヘドバンVol.6では人間椅子の渋谷公会堂でのライブレポートを始めとした人間椅子関連の記事が充実している。人間椅子ファンなら是非チェックすべきだろう。
第3回 月とベジタリアン
圧力鍋導入!
地獄のアロハの制作を終えた和嶋氏が赴いたのは山梨県である。
この時期の氏はヴィーガン的な、割と極端な食生活をしていたようだが野営でもそれを貫くというコンセプトである。
ということで、玄米をおいしく炊くべく小型の圧力鍋を導入し、ほかにも携帯ステンレス鍋に折りたたみ式テーブルが新たな装備として加わっている。
奥多摩へと向かう道中、延々と山道を走り続けたいとさえ思った和嶋氏だが、その願いが届いたのか途中で道を間違えて大幅に遅れてキャンプ場へ到着するのであった。
ふっくらたけた玄米にカレー、そして月明かりと焚き火。
想像するだけでもちょっとうらやましいものである。
行先
一の瀬高原キャンプ場(山梨県甲州市)
時期
2015年4月
移動手段
ベンリィ110(バイク)
ごはん
玄米、野菜カレー
お酒
ワイン、缶ビール(?)
ちなみにヘドバンVol.7では、筋肉少女帯人間椅子のライブレポートも掲載されている。
人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容だろう。
第4回 我愛しのアルト号
和嶋氏、新車購入!
ついに車を購入した和嶋氏である。
車種はスズキのアルト。
昭和な佇まいが和嶋氏の心をくすぐってやまないという。マーシャルのキャビネットも余裕で乗っかる積載量なのも実用的ですばらしい。
ということで車でキャンプしながら帰省しようなどと考えていた和嶋氏だが、仕事がたくさん入ってしまい帰省どころではなくなってしまう。
ならばと1日だけ東京を脱出して野営へと向かうのであった。
ここでは車内や歩く際に音楽を聴くとなぜだか寂しく惨めな気持ちになるという和嶋氏の想いが語られる。運転なら運転だけをしたいそうだ。
第3回のヴィーガン生活は体重・筋力の激減により頓挫したと語られる。ファンとしては良かった、と少なからず思わずにはいられないのであった。
ということで道中のスーパーにて売っていたニシンの塩焼きを肴に一杯やることをほくそ笑む和嶋氏である。
その後盛大に道に迷い(このとき和嶋氏の愛車にはナビを装着していない)、どうにかキャンプ場へかたどり着くのであった。
行先
千人塚公園オートキャンプ場(長野県上伊那郡飯島町)
時期
2015年8月
移動手段
アルト(軽自動車)New!!
ごはん
ニシンの塩焼きなど
お酒
甲州産ワイン、ビール(キリンラガー)
ちなみにヘドバンVol.8では、「人間椅子・鈴木研一のハードロック復権運動!」と題した特集が組まれており、人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容だろう。
第5回 アルト禁断の車中泊
すわ車中泊!レコーディングに集中しがたくなるほどに和嶋氏を悩ませる、助手席と荷台のあまりに深い溝!
いよいよ禁断の車中泊に思いをはせてしまう和嶋氏である。愛車アルトは対角線でなら170cm以上は確保できるものの、助手席と荷台の溝が和嶋氏の車中泊を阻む。
その「溝」への想いが「怪談 そして死とエロス」制作への集中力をやんわりとさえぎる。
どうにかせねばとあれこれ試す和嶋氏。
ついに解決の糸口を見出した和嶋氏は、多忙の隙をぬって真冬の本栖湖へと向かうのであった。
行先
浩庵テント村前広場(山梨県南巨摩群身延町)
時期
2016年1月
移動手段
アルト(軽自動車)
ごはん
総菜、缶詰
お酒
ビール(キリン一番搾り)
ちなみにヘドバンVol.10では、かのウリ・ジョン・ロートと和嶋氏・鈴木氏との対談というレアな特集が掲載されており、人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容だろう。
(Vol.9では連載が休止しているので注意されたし)
第6回 野営雪辱戦
第4回の雪辱戦!万全の態勢で再度あのキャンプ場へ臨む!
レンタカーなどで過剰に介入してくるカーナビを常日頃疎ましく思う和嶋氏である。
またこのとき和嶋氏はスマホをまだ導入していない。
そんなこんなで第4回連載で盛大に迷った挙句、たどり着いたキャンプ場は当初の目的地ではなかったのであった。
今回その雪辱を晴らさんと再起した和嶋氏である。入念にGoogleマップを印刷して挑む。
かくしてたどり着いたのは、管理人なし・予約不要の無料、完璧な不便さを誇る御座松キャンプ場である。ここは氏のベストキャンプ地に堂々ランクインするという。
このころ再び始めたという手巻きたばこで一服し、至福の野営を堪能する和嶋氏であった。
セルフタイマーで朝のキャンプ場を取ろうとして、間に合わなかった和嶋氏の写真が掲載されているのがおかしい。
行先
御座松キャンプ場(長野県上伊那郡飯島町)
時期
2016年4月
移動手段
アルト(軽自動車)
ごはん
お米、その他
お酒
???(和嶋氏、写真撮り忘れる)
ちなみにヘドバンVol.11では、鈴木氏がかの上坂すみれ嬢とDISK UNIONを巡ったりする。人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容だろう。
第7回 雨の鳥海山
あの感動のキャンプ場へもう一度!
和嶋氏は遂にカーナビを導入。もう山道を迷うのはこりごりなのであるとのこと。
しかしあれこれ話しかけられてはかなわんということで、設定は「高倉健並みに寡黙」にしているのであった。
そしていざゆかんと和嶋氏は一路、東北へと向かう。
行き先はかつて「野営とはかくもよいものか」と改めて感銘を受けたという秋田の祓川キャンプ場である。
行先
祓川キャンプ場(秋田県由利本荘市矢島 鳥海山五合目祓川)
時期
2016年8月
移動手段
アルト(軽自動車)
ごはん
お米、その他
お酒
???(テント内で飲んではいたようである)
ちなみにヘドバンVol.12では、連載以外に特筆すべき人間椅子記事はない。
しかし人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容だろう。
余談だがSLIPKNOTのクラウンが富士の樹海に行く特集や、掟ポルシェ氏のカーカス通信Vol.1など見所満載である。
第8回 元日暴走
完璧なる野営一人旅!元日に和嶋氏の新車が走る!
和嶋氏の自伝「屈折くん」は氏の記憶を振り返り書かれたわけだが、その過程でバイクを乗りまわしていたことが鮮明に蘇ったそうである。
かくして氏は、アルトに続き、新車のバイクを購入するのであった。
その新車・スズキのGN125Hは非常に昭和の風情ある形状である。昭和趣味の和嶋氏には100%に近い勢いでその形にぐっときた様子。
さて思いたち元日に野営することを決行する和嶋氏である。行先は群馬。
早朝から出かけたために、時間があまり鍾乳洞などを堪能するのであった。その鍾乳洞の鍾乳石には名前が付けられており、「三途の川」、「針の山」、「さいの河原」と人間椅子感がものすごいのである(ちょっと行ってみたい!)。
行先
まほーばの森キャンプ場(群馬県多野郡上野村)
時期
2017年1月
移動手段
GN125H(バイク)New!!
ごはん
お米、その他
お酒
???
ちなみにヘドバンVol.13では、2016年の振り返りとして6ページにわたる人間椅子メンバーへのインタビューが掲載されており、かのロシア公演キャンセル事案に関して後日談まで含め語られていたりする。
人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容だろう。
第9回 奈良のゴースト
奈良県某所にて起きる怪現象!和嶋氏の運命や如何に!
このころにSagoというギター工房よりオリジナルギターを作成してもらった和嶋氏であったが、最終確認をすべくなんと尼崎までバイクで向かうのであった。
もちろん往復数日かけての行程であり、道中は野営をしていくのであった。
バイクツーリングの神髄は断捨離、身辺無一物にあると見た。
さて、奈良県某所で和嶋氏が野営を試みる。いつものようにご飯を炊き、周りに人がいないキャンプ場にて、この日も完璧なる野営一人旅とお酒が進む和嶋氏であった。
そしてその晩に、和嶋氏を待ち受けていたものとは!?
行先
???:奈良県山間某キャンプ場(奈良県某村)
時期
2017年4月
移動手段
GN125H(バイク)
ごはん
お米、その他
お酒
???
※内容がヤバ目なため詳細は明かされていない
ちなみにヘドバンVol.14では、特に人間椅子に関する記事はない。
しかし人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容だろう。
VISUAL SHOCKと題した広い意味でのビジュアル系界隈(それこそX JAPANからアリスクーパーまで)の特集だが、残念ながら人間椅子に関しては触れられていないのであった。
第10回 野営からの教訓
異次元からの咆哮は完成するのか!?和嶋氏が野営地での仕事にいそしまんとす!
自室とは誘惑の塊である。和嶋氏もまた、アルバムの制作においては作詞作曲のために自らを缶詰にすることもあるという。
「異次元からの咆哮」制作にあたって、氏は自らを自室から追い出し創作に打ち込もうとする。そしてなぜか体が勝手にキャンプツーリングの準備を始めているのであった。
ということで5月に道志へやってきた和嶋氏であったが、管理人に「薪はいるか」と問われれば焚き火の誘惑に負け、気づけば買い出しでワインを購入しているのである。
作曲体制を整えるも、汗をかいたのでと温泉につかりおいしいご飯をたべ、酒を飲み野営を堪能するばかり。
気づけば結局ギターを弾くことなくあえなく下山。
猛烈にあせり、結果として作曲は完遂されたようである。
その翌月、次は作詞である。
脳裏によぎるのはアメリカの作家のごとく人気のないバンガローでの執筆である。
再び同じ野営地に訪れ、今度はテントではなくバンガローを借りるのであった。闇夜のバンガローにて、果たして作詞はうまくいくのか!?
教訓 ー 野営地では自然を堪能すべし。仕事は持ち込むべからず。
行先
ネイチャーランドオム(山梨県南都留郡道志村)
時期
2017年5月、6月
移動手段
GN125H(バイク)→5月、アルト(軽自動車)→6月
ごはん
お米、地元の野菜、その他
お酒
ワイン
ちなみにヘドバンVol.15では各メンバーへの1万字インタビューが敢行されている。ついでにルーツを探る旅ということで鈴木氏と編集長が青森へ行き、ねぷたを観に行ったりしている。人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容だろう。
第11回 カレーライス
エンケンとの思い出を胸に野営地にてカレーライスを食す
このころカレーにはまっていた和嶋氏である。
何日も日本らしいレトルトのカレーを食べていたところに舞い込む「カレーライス」という曲を代表曲としてもつエンケンこと遠藤賢司氏の危篤のニュース。
和嶋氏はイカ天後、知り合いづてにエンケン氏のライブに足を運ぶうちに話をさせてもらうような関係になっていたという。
和製フォークという力強い日本語表現を兼ね備えたジャンルにおいて、和嶋氏の憧れの人であったとのこと。
知り合ってから30年ほどたち、2016年には弾き語りにて同じステージに立つに至った。
そのエンケン氏が逝去された翌日、和嶋氏は台風明けのキャンプ場で一人カレーライスを食すのであった。
行先
松原湖高原オートキャンプ場(長野県南佐久郡小海町大字豊里)
時期
2017年10月
移動手段
GN125H(バイク)
ごはん
カレーライス
お酒
ワイン、ビール(キリン)
ちなみにヘドバンVol.16では、人間椅子と、かのマイケル・アモット(ARCH ENEMY)の対談というレアな特集が組まれており、人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容だろう。
第12回 喜びの味
ライブ盤「威風堂々」~「命売ります」、年末の野営にて一年を振り返る!
一年の終わりを野営にて締めくくるべく和嶋氏は房総へと赴く。
クリスマスが誕生日の和嶋氏は、直前にあった人間椅子チームの忘年会にてプレゼントももらっていた。鈴木氏からもらった食材をノブ氏からもらったナイフで切る。
スタッフの方からの缶詰やお酒で野営を彩るという、なんとも幸福な時間を過ごすのであった。
野営は年がら年中すればいいというものでもない。ひと仕事終えてキャンプするからこそ、その解放感と喜びもひとしおなのだ。
行先
オレンジ村オートキャンプ場(千葉県南房総市千倉町久保)
時期
2017年月
移動手段
アルト(軽自動車)
ごはん
???
お酒
???
ちなみにヘドバンVol.17では、異次元からの咆哮のツアーファイナルのライブレポートがカラーページにて大特集されている。人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容だろう。
第13回 野営で座禅
緑を予感させるニルヴァーナの香り!尻が冷え切るほどの座禅!
2月に体調を崩しがちな和嶋氏であったが、するとかえって野営への思いが募るのであった。
復活した矢先、愛車に極力軽装で野営先の大岳キャンプ場へと向かう。
闇夜に束の間の恐怖心を感じるが、お酒の力もかりつつ自然との一体感を感じ始める。
ご飯とお酒を楽しみつつ、いろいろと思索をめぐらせる。そしてその熱くなった思考を冷ますために川のせせらぎの中、座禅を組むのであった。
なるほど、自然に真の闇というのはないのだな、してみると何かの間違いがない限り、人の心にも真の闇というのはないのかもしれない
行先
大岳キャンプ場(東京都あきる野市養沢)
時期
2018年3月
移動手段
アルト(軽自動車)
ごはん
お米、総菜、その他
お酒
澤乃井(日本酒)、TORYS(ウィスキー)、KIRINラガービール
ちなみにヘドバンVol.18では、人間椅子についての記事はないものの2018/09/27にツーマンライブを敢行したベッド・インの80年代メタル歌謡の特集が組まれている。
何はともあれ、人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容だろう。
第14回 道志が呼んでいる ヤエー!YEAR!野営!
ちょっとだけ峠仕様!チューンナップした2輪を試走兼野営!
さて、今回は野営そのものよりも愛車GN125Hにスポットを当てた回である。
ツアー中にこまめにパーツを買い求め、いよいよ愛車GN125Hをツーリング・スペシャルへと近づけていく和嶋氏である。
2輪の未来を憂いつつもツーリング、そして野営を心から楽しむのであった。
行先
椿壮オートキャンプ場(山梨県南都留郡道志村椿)
時期
2018年6月
移動手段
GN125H(バイク)
ごはん
地元のスーパーにて地元の食材を購入
お酒
???
ちなみにヘドバンVol.19では、鈴木氏がイチオシのGHOSTの特集が多く組まれており、鈴木氏もGHOST風白塗りで登場する。人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容であろう。
第15回 和嶋、和島へ行く
帰省途中に野営!郷愁すら覚える同じ名の土地で自らのルーツに思いを馳せる!
今年は夏フェスに出なかったそうで、ねぷたの時期に帰省することにした和嶋氏。
兼ねてから親愛の情を持っていた新潟の和島へと赴くのであった。
ファミリーキャンプ場と言う。和嶋氏にとって自らの信条を貫きずらい思いを抱く和嶋氏であったが、いつの間にやらホーム感を感じ始める。
買い出しに行けばどこへ行っても和島、和島、和島。
思わずスマホのナビ画面の和島バイパスのキャプチャを残すのであった。
行先
和島オートキャンプ場(新潟県長岡市両高)
時期
2018年7月31日〜8月1日
移動手段
GN125H(バイク)
ごはん
地元のスーパーにて地元の食材を購入
お酒
むっつら旨い酒
ちなみに今号では、和嶋氏とベッド・インのちゃんまいのSG対談がたっぷり収録されている。
そして鈴木氏と伊藤セーソク氏の対談もまた興味深い。
人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容であろう。
第16回 シンクロニシティ
30周年の言い知れぬプレッシャーと儘ならぬ創作活動!したらば一旦野営!
いよいよ今年2019年は人間椅子30周年の年となる。
そして新譜「新青年」の発売とツアーのアナウンスがあった。
さて、その新譜の創作を始めようとした時期の和嶋氏だが、焦りはあるものの一向に創作に向き合えぬ。
そんな精神のせめぎ合いの中息が詰まるような気持ちに苛まれ、こうなればと2018年最後の野営へと出向くのであった。
その道中、思わぬ邂逅を果たしそこに見たシンクロニシティから、自然とアルバムの完成を確信する。
その印象が強すぎて肝心の野営が薄まった感もあったそうだが、貸切状態のキャンプ場にて野営を完遂する和嶋氏なのであった。
ちなみに今号にて和嶋氏が気に入っているYouTuberの情報も記されている。
まーさんを背負ってのツーリングは自ずと安全運転になるのであった。
行先
キャンプ山の家(静岡県賀茂郡南伊豆町蛇石)
時期
2018年11月13日〜11月14日
移動手段
GN125H(バイク)
ごはん
地魚、缶詰、惣菜など
お酒
加賀纏(日本酒)、サントリー角瓶(ウイスキー)
ちなみにヘドバン Vol.21で人間椅子関連の記事は他にはないわけだが、鈴木氏が大プッシュしていたGHOSTの特集があり、中の人ことトビアス・フォージ氏がインタビューに応えている。
さらにRAMMSTEINについても多くのページを割いており、新譜に関する情報もある。これは読むしかなかろう。
ちなみに当ブログで初めて掲載した記念すべき1記事目はRAMMSTEINのアルバムに関する記事である。
まぁそうなのだが。
何はともあれ、ヘドバン Vol.21もまた人間椅子ファンなら是非チェックすべき内容であろう。
第17回 山の神とヘヴィ・メタルの神【特別編】
一人旅!? カラー7ページに渡る雨の中の神との対話!? 神と一緒に新青年
筆者も観に行った渋谷タワーレコードのインストアライブの翌日。
和嶋氏はプロモーションで多忙な中、アルバムへの着想をくれた自然にお礼すべく、意を決してキャンプ場へと向かった。
なにやら淹れたてのコーヒーが不意に出てきたり鋼鉄のペグを借り受けたりと、ヘヴィ・メタルの神からの御加護がちらほら。
焚き火を堪能しつつ、お供えのごとく並べられた食材の数々、そしてファンから頂いた「新青年」と銘打たれた日本酒と、宴が開催される。
いつしか同行した神との対話を深め、野営一人旅(!?)の夜は深まっていくのであった。
行先
巾着田キャンプ場(埼玉県日高市高麗本郷)
時期
2019年6月10日〜11日
移動手段
アルト(軽自動車)
ごはん
刺身、鯖の缶詰、野菜(ミョウガ、エシャレット、葉生姜)など
お酒
新青年(日本酒)
ちなみにヘドバン Vol.23では人間椅子が29年ぶりに雑誌の表紙を飾っており、記念碑的一冊になっている。
それだけでまず1冊は買うべきであり、さらに中身も凄まじく濃く人間椅子要素が立ち込める。
人間椅子の歴史をアルバム100枚から紐解いたり、本100冊から紐解いたりと3人の趣味趣向を形作った諸々が垣間見える。
さらに特筆すべきは、躍進を支えた徳間ジャパンの担当氏の濃密なインタビューである。これは筆者としては大変に興味深く、是非読んで人間椅子再デビュー以後の活動を顧みてほしいところ。
その他にもRAMMSTEIN、TOOL、BARONESSと個人的に超熱い一冊になっている。
第18回 大豆パーティー
新たなバイクとリアル手前味噌! 和嶋氏の大豆パーティーがいま始まる…!
新バイクを購入した和嶋氏である。
その昭和趣味な改造が一段落し、あとはキャンプにいくばかりとなっていた。
一方で進行するヒストリー本の企画における「味噌づくり」もまたぬめぬめと進む。
いつしか、自宅にて保管するその「味噌であるはずのもの」の不穏な様相に、次第に和嶋氏のなかでタブーと化し、見てみぬふりをしてしまうのであった。
しかしながら、追い詰められて蓋を開けてみれば濃厚で美味な味噌がそこにはあったのである!
ということでMV撮影の地でもある茨城県へと向かうことにした和嶋氏である。
もはや夜の高速をバイクでだって行けるのだ。
まさしく旅人としての青春を噛み締めるのであった。
夕餉にて、ライブに備えて今回は禁酒。
たっぷり炊いた米と味噌、そして道中購入したそぼろ納豆。
和嶋氏の大豆パーティーが、いま始まる。
行先
小滝沢キャンプ場(茨城県高萩市大能)
時期
2019年9月4日〜5日
移動手段
GN250に改造しようとしたボルディー(バイク)
ごはん
米、手前味噌、そぼろ納豆、地域の野菜など
お酒
ライブに向けて禁酒
ちなみにヘドバン Vol.24では人間椅子の記事は他には見当たらない。
しかしながら相変わらずの濃密ぶり、日本が産んだメタルユニットBABY METALの大特集や、TOOLの新譜クロスレビュー、BARONESSインタビューと特異にして非常に興味深い一冊となっている。
第19回 漢の野宿とは
漢の野営は、時として悲劇を生む
ヘドバンvol.25発売に先駆けて事件が発生していたのをご存知だろうか?
和嶋氏の鮮烈なるYouTuberデビューという大事件である。
早速当ブログでもむやみにはしゃいでしまった次第である。
そしてヘドバンvol.25の野営一人旅にて、なんとその動画に収められた野営の、驚愕の前日譚が明らかになるのである。
※実際はバイクの積荷がヘドバン掲載の写真と動画で異なる模様(暗いので確証が持てないが)。GoPro練習用のツーリングだったのかもしれない(すべて筆者の憶測にすぎないので注意されたし)。
その悲劇は、漢の野営を貫かんとする和嶋氏の信念が招いたともいえるだろう。
ということで前代未聞の、行き先が2箇所記載された野営一人旅。
なんと今回からカラー4ページの大増量である。
和嶋氏は30周年の活動のあまりの忙しさ触れつつ、思わず母上のお味噌汁に思いを馳せるほどである。
さて、練習の合間を見ていよいよバイクでの野営を決行する。
紆余曲折を経て、日程を改めて万全を期して車でもって、行き先を神奈川へ変えての野営を成し遂げたのであった。
哀愁のワジマシーンの撮影を敢行する内面が記された内容ともなっており、動画と併せて楽しむべき一遍とも言える。
行先
自然の森野営場(群馬県利根郡みなかみ町藤原)→積雪で通行止めのため断念
中津川河川敷(神奈川県愛甲郡愛川町田代)
時期
2019年11月17日 断念
2019年11月19日〜11月20日
移動手段
GN125H(バイク)→アルト(車)
ごはん
きゅうり、みょうが、サラダ、鯖缶、手前味噌
お酒
高清水(日本酒)、アサヒ(ビール)
ちなみにヘドバン Vol.25では、人間椅子の文字が表紙にあることから分かる通り、間近に迫る欧州ツアーを前にしての3人の意気込みインタビューが、1万4000字もの大ボリュームで掲載されている。
ベスト盤の新曲制作や30周年にかけてきた想いにも触れた内容になっており、ファン必修の特集と言える。
第20回 渡欧前の休息
和嶋氏、ユーラシア大陸の上空にて野営の残像と向き合い原稿をしたためる
人間椅子初のEUツアーに向けて和嶋氏は思いのほか不安を拭えずにいた。
もちろんワクワクも大きかったようだが、なにしろ初の海外ツアーにして、自身も初海外であるという。
家電量販店や楽器店に行ったりしているうちにいつのまにか出発の日を迎えてしまったそうな。
ということでヘドバンの原稿が滞ってしまった、ということである。
そんなこんなで飛行機内で時間を持て余し、和嶋氏はヘドバン原稿と向き合ったのであった。
さて、1週間前の和嶋氏が訪れていたのは千葉県・実谷オートキャンプ場である。
ロケーションの良いほどほどの穴場感をもったキャンプ場だったらしく、見つけてすぐに予約したという。
ここで幾多の野営を試みてきた和嶋氏なりの、「キャンプ場の管理人」に関する持論が展開される。
山自体の空気感と一致することが多いというのだ。ときには人間離れしたムードを醸し出す人物もいるという。
しかしながら、このキャンプ場の管理人はなんとも健全さをもった人物だったそうな。
それはつまり、このキャンプ場の土地柄、健全さなのだろう。
さて、夕飯である。
動画も合わせて楽しむとその和嶋氏の作業工程がわかり興味深い。
今回は禁酒とのこと、あくまでもEUツアーを完遂するまではノンアルコールである。
そんなわけで実に質素な夕餉を焚き火とともに楽しみ、しかしお酒への思いからか、ピンク・フロイトの「ウィッシュ・ユー・ワー・ヒア」が頭をよぎったとか。
行先
実谷オートキャンプ場
時期
2020年2月10日〜2月11日
移動手段
アルト(車)
ごはん
ごはん、ひじき煮、こんにゃくごぼう、さばカレー缶、人参
お酒
禁酒中!
ちなみにヘドバン Vol.26は、人間椅子のルーツとも呼べるバンドBlack Sabbathのフロントマン、オジー・オズボーン特集である。
当然鈴木氏のインタビューも掲載されており、そのオジーへの愛を存分に語っている。
そのほかにも「デス・メタルの基礎知識」や「カーカス通信」など興味深い特集だらけである。
まとめ 和嶋氏の心の赴くままに野営は続く
連載のためであろうとなかろうと和嶋氏は野営へ赴く。
その様はとても楽しそうで、ともすれば羨ましくもなる。
そして野営とは、幾らかの準備とマナーがあれば誰にでもできることである。
野営先にて自然に向き合い、自らに向き合う。
現実に疲弊する現代人にこそ、野営というものに目を向けてみてもいいのかもしれない。
皆さんも野営を楽しんでみてはいかがだろうか?
いやはや、それにしても和嶋氏の「野営一人旅」、面白いものである。