加えて、都内のワンマンライブには2011年からほぼ欠かさず通っている筆者が、アルバムにおけるライブ定番曲も紹介する。
人間椅子の恐ろしくカッコ良い音楽に触れるきっかけになればと願ってやまない。
トリ
【人間椅子を聴くべし】人間椅子のライブ盤の収録曲
疾風怒濤 ~人間椅子ライブ! ライブ!!
TOKUMA JAPAN COMMUNICATIONS
2010.12.01 Release
DISC-01
01. 鉄格子黙示録
02. 恐怖!!ふじつぼ人間
03. りんごの泪
04. 塔の中の男
05. 蟲
06. 品川心中
07. 賽の河原
08. どだればち
09. 陰獣
10. 水没都市
11. 死神の饗宴
DISC-02
01. 深淵
02. 心の火事
03. 暗い日曜日
04. 冥土喫茶
05. 相剋の家
06. 赤と黒
07. 地獄
08. 天国に結ぶ恋
09. 針の山
10. 人面瘡
11. 道程
12. 地獄風景
13. 幸福のねじ
14. ダイナマイト
15. どっとはらい
威風堂々~人間椅子ライブ!!
TOKUMA JAPAN COMMUNICATIONS
2017.02.01 Release
Disc−01
01. 阿呆陀羅経
02. ねぷたのもんどりこ
03. 雪女
04. 地獄の球宴
05. 宇宙からの色
06. 羅生門
07. 時間からの影
08. 芋虫
09. 狂気山脈
10. 人間失格
11. 夜叉ヶ池
Disc−02
01. 恐怖の大王
02. 芳一受難
03. 今昔聖
04. 見知らぬ世界
05. 洗礼
06. 黒猫
07. 超能力があったなら
08. 蜘蛛の糸
09. 膿物語
10. 迷信
11. 針の山
12. 新調きゅらきゅきゅ節
13. 地獄への招待状
14. なまはげ
人間椅子のライブアルバムの魅力迫る
人間椅子は2019年2月の時点で上記の2枚のライブ盤を世に送り出している。
これがどちらもすさまじい内容である。
生演奏ゆえの迫力、演奏力の高さを体感すべし。
ということで人間椅子のライブ盤はこんなところがすごい。
- 圧倒的ボリューム
- 驚異的な迫力
- ライブ盤ならではのソロ
人間椅子のライブ盤は大ボリューム
まず両方とも2枚組である。1枚目「疾風怒濤~人間椅子ライブ!ライブ!!」は26曲、2枚目「威風堂々~人間椅子ライブ!!」は25曲とあまりに大ボリュームである。
そして驚くべきことにかぶっている曲は針の山1曲のみである。
針の山に関してはライブで演奏されないことはほぼあり得ない超重要曲である。
驚異的迫力と演奏力
それにしても、計50曲の持ち曲についてライブ音源が発表されているというのは、稀有なバンドと言えよう。
しかもそのどの曲もハイクオリティときたものである。
本当に恐ろしいバンドである。
2作品併せて、さながらベスト盤のごとき様相を呈しているのだ。
ライブならではの演出
ライブならではの聴き処は多い。
例えば近年ますます腕をあげている和嶋氏のテルミンもその一つだろう。
狂気山脈などの一部の曲ではその不思議で不穏な音色を堪能できる。
また夜叉ヶ池の12弦ギターの音色や鈴木氏の椅子笑いのバリエーション、品川心中の落語パートなんかもライブならではの演出だろう。
宇宙からの色の入りなんかもライブ仕様で非常に凝っており、「未曾有の驚異の胎動」といった演出が最高である。
また恐怖!!ふじつぼ人間ではご当地のお城のお堀からふじつぼ人間が現れる。これまた必聴。
和嶋氏と戦慄のギターソロ
和嶋氏のギターソロもライブで聴くとこれまたすごい。
宇宙からの色のようにCDに忠実なこともあれば、狂気山脈のような哀愁溢れるブルージィで不思議な響きのソロが飛び出ることもある。
名ソロで溢れる人間椅子の楽曲である。
いずれにせよ和嶋氏が弾き倒す圧巻のソロを堪能して欲しい。
併せて読みたいインタビュー
魅力に迫るには本人たちの声も合わせて知るべきだろう。
参考
ライヴ盤『疾風怒濤~人間椅子ライブ!ライブ!!』発売記念対談 和嶋慎治(人間椅子)×みうらじゅん(イラストレーター)CDJournal
ライブ盤自体にはさほど触れられていないが、人間椅子がどんなバンドなのか、和嶋氏はどんな人物なのか、ということがみうらじゅん氏の視点でもって語られる。
和嶋氏の確固たる決意も感じる、なかなかかっこいい対談になっている。
参考
【インタビュー】人間椅子が6年ぶりのライブ盤『威風堂々』を発売! 28年の活動を経た今だからできることrocket news24
威風堂々発売にともないrocket news24の記者佐藤英典氏が人間椅子へインタビューした記事である。
前作疾風怒濤と比べたときにビジュアルに差があるとの話題からノブ氏の若々しさや、しかし全員老眼というなんだか緩めな話題も面白い。
ソロにも言及があり、「無我の境地で弾けたソロは最高」との話がある。
ジミヘンが「神との対話」だとすると和嶋氏も「神様へこんにちは」してるくらいのところまで来ているとのこと。
そして上記にも書いた狂気山脈はまさにそんなソロだそうだ。
余談だがあの「帰ってきた人間椅子倶楽部」はrocket news24プレゼンツである。ということで筆者はrocket news24と佐藤氏が今後も「帰ってきた人間椅子倶楽部」を企画して世に届けてくれることを願ってやまない。
人間椅子のライブに行こう
これらのライブ盤を聴いていただきたいと思うわけだが、更に言えば是非人間椅子のライブを生で観ていただきたい。
なにせ上記のようなライブならではの人間椅子の魅力に直に触れることができるのだ。
そしてこのライブ盤で聴けないものが実はある。
それはメンバーのMCである。
これもまた人間椅子の大いなる魅力なのだ。
超クオリティの演奏とライブならではの勢いと迫力、そしてメンバーの人間味が味わえるMCと、人間椅子を体感するにはライブがなによりおすすめである。
おわりに
ということで人間椅子ライブ盤「疾風怒濤」と「威風堂々」の紹介であった。
これらのライブ盤は人間椅子の魅力を存分に味わえる名盤となっている。
他のアルバムを気に入った方も、是非手に取ったいただきたいものである。
いやはや、それにしても人間椅子のライブ盤、面白いものである。