いやはや、新時代を突き進む人間椅子の輝かしい新譜「新青年」のツアーファイナルが、2019年の7月26日に豊洲PITにて行われた。
トリ
その様子をお届けしたい。
【ライブレポート】人間椅子 新青年ツアーファイナル@豊洲PIT
【余談】筆者、先行物販に臨む
いきなり余談である。
というかライブ自体は生配信されているうえに期間限定でアーカイブが残っているため、多くの人が自分で見ているに違いないのだ。
となると余計な話くらいしか書くことがないということになる。
さて、15時からの先行物販が予告されていたツアーファイナルである。
筆者はその先行物販の定刻より数分前に、会場たる豊洲PITに到着していた。
すでに会場には物販待ちの方が50名程度いたのではなかろうか、物販開始を待つ人が列をなしていた。
今回の目玉グッズ、鈴木氏が熱望したペナントがいよいよリリースである。
参考
【人間椅子連載】ナザレス通信Vol.45「記念グッズ」barks
筆者はペナントは確定として何を買うか考えつつ列に並んでいた。
待っている際、後方のお客さんが腕に人間椅子の30周年のタトゥーを入れており俄に盛り上がったりした。
先行物販に並んでいたファンの方!
ありがとうございます😊#ningenisu pic.twitter.com/zmRBnvO2gx— Ningen Isu(人間椅子)Official (@ningenisu_staff) July 26, 2019
と言うことで意を決して新Tシャツとステッカー、ペナントを手に入れたのであった。
ちなみにその後、懸念していた通り時間を潰す場所がなくて路頭に迷い、豊洲の日本離れした縮尺にやられながら豊洲駅まで再び歩いて退避することになる。
ライブ前からひどく消耗したのであった。
ということでライブ本編に触れる。
人間椅子、30周年記念『新青年』ツアーファイナル セットリスト
- あなたの知らない世界
- 地獄のご馳走
- 鏡地獄
- 地獄の料理人
- 盗人讃歌
- 幻色の孤島
- 無情のスキャット
- 太陽黒点
- いろはにほへと
- 瀆神
- 今昔聖
- 地獄小僧
- 地獄の申し子
- 超自然現象
- 針の山
EN1-1. 月のアペニン山
EN1-2. 地獄風景
EN2-1. どっとはらい
ということで改めて、
ツアーファイナルは豊洲PITにて執り行われた。
豊洲PITは筆者としては2度目の来訪になる。
今回座席指定であり、開場後も涼しいフロアでゆっくり待てるというのがなんとも嬉しかった。
さて、席についてみれば筆者は9列目のど真ん中という非常にいい位置が指定席となっていた。
いつもとは行程を変えて、先にドリンクを飲み干ししっかりとトイレを済ませて万全の体制である。
定刻をややすぎた頃に客電が落ちる。
と同時に新たな人間椅子のSEである「新青年まえがき」が流れる。
毎度このワウなイントロが聴けるのは良い。
そしてその暗転したフロアはツアーファイナルを待ちに待ったファンの歓喜の声援で俄かに大盛り上がりである。
【新青年ツアーファイナル】地獄のセトリ! 筆者、悶絶す
開幕1曲目は「あなたの知らない世界」である。
いきなり一体となった3人の圧倒的な音で度肝を抜かれる。
いきなり音に飲まれるような感覚を得てすでに至福である。
そして続くのは「地獄のご馳走」。
流石にこの曲のサビの掛け声は全力で臨んでしまったわけだが、フロアの一体感が半端なくただただ最高であったことをここに記す。
それにしてもこの曲は和嶋氏のギターソロも冴え渡っており今後も聴き続けたい地獄シリーズの新たなる金字塔と言えよう。
ちなみに今回のライブではこの曲でのみ和嶋氏のテルミンが披露された。
和嶋氏はとある企画にてテルミンの先生に奏法を教わっており、筆者は妙に期待していたがそこまでがっつりテルミンではなかったので「次回」に期待したいところ。
この曲ののちのMCでは、YouTubeでの生配信を受けて和嶋氏の英語による挨拶も披露された。
海外への道が続いているのはYouTubeなのでは?と筆者は思う。
是非人間椅子のチャンネルを活用して頑張ってほしいという思いが募るばかりである(メンバー出演の色んな企画も期待したいばかりである!)。
続く曲は鏡地獄である。
新譜内でも屈指のキャッチーなサビが素晴らしい。
そしてなんとも怪しげな魅力に満ちた一曲である。
そして地獄の料理人はまさかの地獄シリーズ2本目である。
鈴木氏の小節の効いた歌唱がまた良い。
ちなみにこの後のMCでは「ツアーで初めて歌詞を間違えた」との情報が開陳された。
さて、新曲や新し目の曲からスタートしたツアーファイナルだが、次なる曲はまさかの盗人讃歌。
相当なレア曲である。筆者は初めて生で聴いたはず。
和嶋氏のギターの美しさも光る、重厚なアンサンブルを堪能できる。
テンポチェンジ後の目まぐるしい演奏も緊張感があり最高である。
素晴らしい曲なので是非CDでも聴いていただきたい曲と言える。
そして更に続くのは幻色の孤島。
圧倒的なヘヴィリフがカッコよすぎる大長編である。
そしてMCをはさみ、満を持して無情のスキャットが投下される。
執筆時点で200万回再生に達したそうである!
200万回視聴超え‼️
ありがとうございます😊Ningen Isu / Heartless Scat(人間椅子 / 無情のスキャット) https://t.co/aVsyNHLtKh
— Ningen Isu(人間椅子)Official (@ningenisu_staff) July 29, 2019
「太陽黒点」は盗人讃歌と同じくセカンドアルバム「桜の森の満開の下」に収録されているアルバムラストを飾る陰鬱な大曲である。
そして新譜から「いろはにほへと」が演奏される。
たまに出てくる人間椅子なりの恋愛を扱った歌である。
ずっきーんどっきーんが最高に楽しかった。
鈴木氏より「ジーンシモンズに捧げる曲」との前口上があり、氏が作曲した「涜神」が披露される。
うねるような迫力満点のヘヴィリフがなんともたまらない。
自然と体が揺れざるを得ない。
そして続く久しぶりの「今昔聖」に筆者のテンションは最高潮であった。
イントロの超然としたアルペジオから興奮しまくりと言える。
この曲は筆者がリアルタイムで買った初めてのアルバムである「此岸礼讃」のラストを飾る超名曲なのだ。
これまた非常にヘヴィなリフであり、スピード感に満ちたギターソロも津軽三味線のようで、和嶋氏のテイストに満ちておりこれまた最高である。
さて、続いては沈黙をやぶりわれらのアニキの出番である。
幻色の孤島に続き、日野日出志先生の作品から曲名をとった新曲「地獄小僧」である。
ノブ氏が作曲を担った曲であり、またノブ氏のボーカルがなんとも痛快な一曲。
怒涛の「地獄」ラッシュ、本編最後を飾ったのはこれまた地獄シリーズ最新作「地獄の申し子」である。
Bメロの3人でのボーカルワークからサビにかけての流れが非常に好きな筆者はこれまた大興奮である。
そしてここにきて「超自然現象」である。
イントロからリフ、焦燥感感じる和嶋氏のボーカル、そしてサビの「パワー」のオーディエンス含めた一体感が最高な一曲となっている。
そしてここまでの怒涛の流れを最後に爆発させるのは、当然人間椅子最強のアンセム「針の山」である。
頭も腕も振るいっぱなしである。
この曲ほどライブにおいて至福を感じさせる曲は筆者のなかには他にないのだ。
そうして本編は終了。
毎度ワンマンライブではいったん燃え尽きるわけだが、しかしやはりアンコールを待ち望む気持ちが一瞬でもたげるのである。
戻ってきたメンバーがアンコールでまず披露してくれたのは「月のアペニン山」であった。
和嶋氏のGibsonの12弦ギターの音色は美しく、ノブ氏のパーカッションもとても良い。
珍しく指弾きを披露する鈴木氏のベースもまた柔らかな音色を奏でる。
そしてコーラスもまた素晴らしい。
アルバムにおいても一呼吸置くような位置づけだが、このツアーファイナルにおいてもアンコールを噛みしめる気持ちを各人に染み込ませていった気がする。
鈴木氏の「三三七拍子」宣言から続くのはこの日最後の地獄、「地獄風景」である。
とげとげしい三三七拍子リフが最高の地獄へと我々を追い立てる。
会場まるごと地獄のゴールへまっしぐらしたあとに、アンコールはこれにて終了。
メンバーが三度登場してダブルアンコールである。
最後の最後、新青年ツアーを締めくくるのは「どっとはらい」。
不穏なリフや不可解なインストパート、そしてキャッチーなサビと聴きどころ満載すぎる名曲である。
一体となった会場にこれ以上ない大団円感を感じつつ、ツアーファイナルはこれにてどっとはらい、である。
まったくもって感無量であった。
おわりに
ということで人間椅子の新青年ツアーファイナル@豊洲PITの様子をお届けした。
新時代の超名作「新青年」の曲を初めてとしてレア曲や好きな曲がたくさん演奏され、筆者としてはかなり楽しめた。
ツアーファイナル終了!
12/13に中野サンプラザ公演決定!!#spotify にてセットリスト公開!!!https://t.co/UOnBR8Gmo6#ningenisu pic.twitter.com/C148l30HYs— Ningen Isu(人間椅子)Official (@ningenisu_staff) July 26, 2019
次は12月13日、中野サンプラザ進出である。
いやはや、それにしても人間椅子のツアーファイナル、最高である。