この記事は次のような方へ向けたものである。
- ライブハウスへ行こうとしているものの、勝手がわからず不安な毎日を送っている。
好きなバンドのライブを観る。
それは人生の大いなる糧にして生きる希望である。
鬱屈した平日を死んだように生きる筆者のような人間にとっては、ライブへ行くことは朽ちかけた魂が束の間真の自由に触れる、孤高の娯楽ともいえる。
トリ
しかしライブハウスというものは行ったことのない者にとってはあまりに未知。
勝手がわからぬものだからなかなか行く勇気が持てないこともあるだろう。
1人ともなればなおさらである。
この記事はそういった方々の不安を少しでも取り除くべくしたためたものである。
初めてライブハウスへ行く! 知っておくと良いポイント紹介
長い前置き(飛ばすことを推奨する)
いざ好きなバンドのライブを初めて観に行くぞと決心したものの、多くの不安という名の雑事にとらわれる人間がいた。
筆者である。
筆者が好きなバンドのライブをライブハウスへ観に行く、という行為に初めて踏み切ったのは2011年12月19日のことである(筆者が愛してやまないハードロックバンド「人間椅子」のライブだ)。
今となっては年に10回行くか行かないかくらいの頻度でライブへ足を運んでいる。
しかしながら初めて行くことにした際には、次のようなことを1週間ほど無駄に悩んだ。
当時の筆者の悩み
- ライブハウスの雰囲気は?
- 着ていくべき服装は?間違えたら迫害されないか?
- ロッカーはあるのか?そもそもロッカーは使わなければいけないのか?
- ドリンクはいつ渡されるのか?すぐにでも飲み干さないといけないのか?
- トイレはあるのか?むしろ行く暇はあるのか?
- 観やすい位置で観られるのか?
- もみくちゃになるのか?体幹を鍛えて臨むべきなのか?
このように妙に不安要素が多いものである。
確かに気にしすぎとも言えるが、わからないのだから仕方がない。不安なものは不安である。
ついでに言えばに筆者は自意識過剰なコミュ障であった。不安は徒に膨らむばかりである。最早破裂は免れない。
結局筆者はその不安に抗うために、次のような手段に出た。
直前1週間の不安を手記として克明に書き記し、親しい友人に送りつけたのである。
そして特に意味はない。
無駄とも言える。
懸命な読者諸君は決してやるべきではない。
この度その手記を発掘しそれを読んだ。
そして当時のことを思い出し、似たような不安を抱える同志に向けて筆をとった次第である。
ライブハウスへ初めて臨むすべての人へその極意(というか普通の準備・予備知識)を伝えていきたい。
ということでこの記事は、1人で初めてライブハウスに行くがどうしたものか、と思い悩む方々へ向けたものになる。
情報収集のポイント1 場所:ライブハウスの場所はわかりにくので予習すべし
Google Mapがあれば何も問題ないと思われるだろう。
しかしながらライブハウスは何かとわかりにくい場所にあることが多い。そもそも入り口がわかりにくい、看板が小さい、実は地下にある、かと思えばビルの上階にあることもある。
念入りに確認すべし。Googleストリートビューなどを駆使する、あるいは筆者級に不安な場合は事前に下見をするべし。
情報収集のポイント2 ロッカー:最寄り駅のコインロッカーを使うのもあり
多少荷物があったり物販で増えてしまった場合はロッカーを使う方が身軽で良いだろう。
ただしあまり数がない場合、使えないケースも想定すべし。
また最寄り駅のロッカー情報も抑えておくと吉。
駅ロッカーを利用する利点は、ライブハウスのロッカーに比べて混雑具合に雲泥の差がある。
つまり楽に帰れる。
ただし冬に駅で着替えまで済ませようとする場合はそれなりに覚悟すべし。真冬にTシャツ待機だと入場前の待ち時間に凍死する可能性がある。
また、そもそも荷物が少なければロッカーを利用することなく臨むことも当然可能である。
情報収集のポイント3 先行物販:公式やメンバーのツイートを随時チェックすべし
バンドのTシャツを着たいけどまだ持っていない、という場合は先行物販情報を確認されたし。
公式やメンバーのSNSなどを随時チェックするとよい。また物販を事前に済ませておけば入場後の鑑賞場所確保もスムーズである。
情報収集のポイント4 トイレ:近所のトイレスポットも合わせて抑えるべし
規模によるがライブハウスはトイレが少なく混むこともある。
またトイレを済ませておけば入場後の鑑賞場所確保もスムーズである。
近所のコンビニで借りられれば良いが、都会のコンビニは何かとトイレが利用できないことも多いので注意すべし。駅や、あるいは腹ごしらえついでに飲食店等で済ませるのも手である。
ライブハウスに行く時の服装に関するポイント
なんでも良い
実はなんでもよい。動きやすければなおよし。季節に応じて無理のない恰好を。
ライブの楽しみ方はひとそれぞれであり、中にはここぞとばかりに非日常を楽しもうと変わった格好をしていたりもする。
例えば筆者が愛してやまない人間椅子のライブには和装の方や、白塗りの方がいたりもする。
不安な場合はバンドのTシャツが無難
バンドのTシャツだととりあえずその場に溶け込める。
筆者のように、「わかってないなコイツ」的な格好でもして浮いてしまったらどうしよう! と思うと夜も眠れないという方は先行物販等で確実に入手すべし。これにあたっては公式情報を随時チェックすべし。
ちなみに筆者は毎度のようにTシャツを購入してしまっている。まだ着れていないTシャツが多数たまりクローゼットを極端に圧迫している次第である。しかし後悔はない。
入場時に発生する手続きを知っておくべし
整列:整理番号順が基本
開場の数十分前から会場付近にそれらしき人々が集まり始める。筆者などは初めて行くライブハウスではこのような同志達を見つけるとなにやら安心する。
この時近隣の施設や公道をむやみに侵食するなどして迷惑にならないよう心がけるべし。
チケットに記載されているであろう整理番号順に入場することになる。場合によっては予備の待機列を作ることもある。会場のスタッフの方が整列にあたっての注意などを述べることもあるので協力的に振る舞うべし。
若い番号のチケットを持っているものの少し遅れてしまった場合、入場整理中のスタッフに言えば入れてもらえるはずなのでその際はスタッフへ相談するとよい。
チケット提示
会場に入る際にスタッフの方へチケットを提示し捥ぎってもらう。
チケットを提示する際、切り取り部に折り目をつけておくとよりスタッフがチケットを千切りやすくなり、よりスムーズに入場できる。実践されたし。
また複数バンドが出演するイベントなどでは、よく「目的のバンドは?」と尋ねられる。不意に困惑しないように臨むべし。
ドリンク代:小銭を用意すべし
チケット提示とともにドリンク代を支払うのがライブハウスの風習となっている。
だいたい500〜600円を支払うことになるため、小銭か千円札を用意しておくべし。
ちなみにチケットは紙切れだったり、パウチされた紙切れだったり、缶バッチだったりする。いずれにせよ小さいため交換まで無くさないように注意されたし。
人が多い空間である。一人一人のちょっとした気遣いで色々とスムーズになると筆者は思う次第である。
ライブハウス入場後の立ち居振る舞い
最前線で楽しむ場合
出来るだけ前で観たい、という場合は中で余計なアクションをとる暇がない。
- ドリンクは後回し
- トイレは後回し
- 物販は後回し
以上を踏まえて気合を入れて待機すべし。
また本腰を入れて前で観たい場合は、ファンクラブ加入も検討すべし。
最前線じゃなくてもいい場合
「フロアの一段高くなっているところの柵前」であったり「後部の壁際」といった寄りかかりポイントも人気の場所である。
本当にこだわらない、あるいはどうしようもないときは空いているところにポジションを決めるしかない。
まあ実際のところ一切気にせずドリンクを楽しみつつ談笑して待つ、というのも全く問題ないし勿論楽しいだろう。
筆者は基本的に一人なため嗜み方がわからないが……。
耳栓があると聴覚を保護できる【オススメ】
ライブは基本的に爆音である。それが良い。
それが良いのだが、とはいえあまりに過酷な状況に耳を晒しつづけるのは若干ばかり不安になることがある。
場合によってはスピーカーの真ん前に行き着いてしまうこともある。
今後の人生において音楽を聴き続けるためにも耳をいたわる必要がある。
このとき音楽鑑賞用の耳栓というものを使用すると非常によい。
通常の耳栓と異なり、音がむやみにこもることがない。
音量を適度に下げてくれるというイケてるアイテムなのだ。
ちなみに筆者の年に一度のお楽しみである日本のメタルフェス「LOUD PARK」はかなりの爆音っぷりである。耳栓の装着は個人的に必須と認識している。
一度耳栓を忘れて行ったことがあったが、翌朝まで耳がキーンとしていたことがあり結構焦ったものである(そのときは数日で解消したが)。
LOUDPARKの会場はさいたまスーパーアリーナである。
ちなみに2018年度はLOUDPARKの開催自体が見送られたため、執筆時現在、筆者は魂が朽ちかけている次第である。
まとめ ライブに行くべし
以上、ライブハウスに臨むにあたり知っておくと気休めになるポイントを列挙した。
実際のところは瑣末なことを気にせずにただ楽しめば良いのである。
- 場所を確実に抑えておいて遅刻しないように!
- 荷物は少なめに! 多くなりそうな時はロッカーをチェック!
- 好きな服装で臨むべし!
- 耳栓はあった方がいいかも
それでは幸福な音楽ライフを!
いやはやそれにしてもライブハウス、面白いものである。
一人でも行くべきである!