これは日記です
撥水性の上着と、 お気に入りの長靴を着用した。
「おあしもとの悪い中」
というワードが脳裏を去来し、ニヤニヤしながら家を出る。
天気予報では夕方から雨である。
今日は人間椅子のライブを観るのだ。
かの 「踊る一寸法師」 再発に伴う、ツアーファイナルである。
まだ雨は降っていない。
しかし、これから降るはずだ。
そんなことを思い、筆者は 「踊る一寸法師」 を聴きながら、Zepp DiverCity へと向かうのであった。
筆者
日記ゆえ、冗長なうえに余計なことしか書いていない。
人間椅子のライブを観た『踊る一寸法師』再発記念ワンマンツアーファイナル
筆者、 人間椅子のライブへ向かう 【前置き】
コロナ禍になり、筆者としては2度目の人間椅子ライブである。
入場口へ向かうとやはり雨である。
謎の納得感を伴い、入場する。
最近ライブ Tシャツがたまりにたまって、しかし手放せないでいる状況に疲れ果てていた。
よって先行物販はスルーしていたのだが、実物を見たら欲しさが急激に立ち込める。
妖しげな配色の一寸法師がはっきり言ってカッコよい。
あっさりとこの日もツアーTシャツを買っていたのであった。
ドリンクを受け取りフロアに入る。
チケットを再確認すれば、1階の9列目ということで思った以上にステージが近い。
しかも通路脇ということで、なにやら窮屈さも薄らぐ。
非常にいい席だ。
席の良さだけでかなり興奮気味となっていた。
上着を脱げば人間椅子パーカーなわけだが、更にその中にTシャツを着ていた。
何やら肌寒い気もするが、 どうしたものか。
しばし無駄な逡巡の末、 どうせアツくなるハズ!とTシャツ姿になっておく。
この日は BASS マガジンとのコラボTシャツである。
鈴木氏の顔面をでかでかとあしらった、かなりのお気に入りと言える。
いい席にいい Tシャツ、ということで無暗に一人気持ちを昂ぶらせ、開演を待つのであった。
日記なのでしかたがないのだ。
そしてフロアが暗転する
踊る一寸法師再発記念ツアーファイナルを観た【感想】
定刻、暗転と同時に OPSEの「新青年まえがき」 が流れる。
この日は生配信があり、海外からも視聴できるようになっていたはずだ。
3名が順にステージへとあらわれる。
いつも通り、 和装の和嶋氏、 鯉口シャツのノブ氏、そして鈴木氏は袈裟姿である。
この日は、 踊る一寸法師の曲を主軸に新旧織り交ぜたセットリストとなっていた。
セットリスト
- モスラ
- ギリギリ・ハイウエイ
- 夜明け前
- 巌窟王
- どだればち
- 時間を止めた男
- 泥の雨
- 瀆神
- 踊る一寸法師
- 暗い日曜日
- 無情のスキャット
- 至上の唇
- 幸福のねじ
- 針の山
アンコール
- エイズルコトナキシロモノ
- なまはげ
ダブルアンコール
- ダイナマイト
イエーイ👍😆👍
きにうの人間椅子ツアーファイナルZeppDiverCityに足を運んでくれたみんなありがとう‼️
そして配信を見てくれたみんなありがとう😊
大大大感謝です🤩
応援してくれてるみんなのおかげで、走り切ったぜ💪😎💪
これからもよろしく😤
なまはげの銅鑼ソロの時、支える屈強な男二人‼️注目👌 pic.twitter.com/aisIoH0Ihs— ナカジマノブ(Ds) (@NickNakajima) April 19, 2022
※ノブさんのツイートより
期待通り一曲目はモスラであった。
イントロのスイッチング奏法が印象的。
ソロの妖しい音色もなかなかたまらないものがある。
そしてギリギリハイウェイへと続き、コンパクトにアルバム『踊る一寸法師』の序盤を再現。
それにしても人間椅子は音で情景を思わせる表現力がとてつもない。
モスラは実に25年ぶりに演奏したという (鈴木氏談)。
また鈴木氏はこの和嶋氏による詞を絶賛していた。
続く夜明け前は最新アルバム『苦楽』のラストを飾る名曲である。
圧倒的に重いリフはこの日も凄まじく、やはり震えるほど良い。
リスト内で特に印象的だったのは、5曲目に演奏されたどだればちである。
筆者の好きな曲ランキングでもつねに5本の指に入る大好きな一曲だ。
鈴木氏の歌唱も冴えわたる、ねばっこいムードがたまらない。
特筆すべきは和嶋氏のソロである。
よどみなく次々に奏でられるフレーズの只中、「こんなにも自由にギターを弾く人がいるのか…!」とこれまた感動させられていた。
もちろん歯で弾いたり背面で弾いたり見た目にも自由な奏法を披露してくれていた。
しかし、なにやらそれだけに留まらない自由さにあふれていたのだ。
とにかくよかったのだ。
久しぶりに聴けた泥の雨もこれまた激重な素晴らしいリフであった。
こんな未来はやだな〜という曲 (和嶋氏談) だ。
「逢魔が時ってこわいよね」という鈴木氏のMCから、思いのほかゆるめに始まったのがアルバム表題曲 「踊る一寸法師」である。
というギャップも楽しめるライブ仕様でもって最も楽しみにしていた最恐の一曲が演奏された。
あまりに重苦しい演奏のさなか、和嶋氏の戦慄のソロはこれまた冴えわたる。
ノブ氏のアンビエントなドラミングが一層妖しさを加速させ、鈴木氏の狂気の嗤い声が会場に響き渡るのであった。
時に、アルバム『踊る一寸法師』は人間椅子がインディーズへと移行した際のアルバムだ。
なので長らく入手困難となっていた。
当時、アルバムをを作っていた際には、ある種の枷がなくなり、それまで以上に自由に創作活動に臨んだという。
そこで今後もバンドを続けると決意を固めたのだと、この日のMCにて語られた。
そんなMCを挟みつつ、 ラストスパートは無情のスキャット、至高の唇、幸福のねじ (!)、そして最後一発、針の山と相成った。
アンコールはエイズルコトナキシロモノ、なまはげ、ダブルアンコールにてダイナマイトが披露され、この日のライブは幕を閉じたのであった。
アンコール時には、何やらうれしいお知らせもちらほら。
角川書店より、人間椅子に関する書籍が出る、という話である。
またワンマンツアーもいずれ執り行われる模様である。
おわりに
やはり良かった。
3人の出す音のおどろおどろしさ、重さ、凄まじさがずしりと心に染入るようであった。
ライブに行く機会が減っている分、聴きに行けて嬉しさもひとしおである。
ちなみにBARKSさんからオフィシャルライブレポートが公開されているので、是非チェックしてみてもらいたい。
帰り道、忘れていたFC先行の筋肉少女帯人間椅子のチケットをすぐさま申し込んだ。
いやはや、それにしても人間椅子、今後の活動も目が話せないのであった。