Zepp DiverCityへ向かう【余談】
来る2024年11月18日、人間椅子が『バンド生活三十五年 怪奇と幻想』ツアーファイナルを敢行し、筆者は観に行った次第である。個人的にはコロナ以降初のスタンディングということもあり、存分にうろたえつつ仕事を早めに切り上げて会場たるZepp DiverCityへと向かったのであった。
ちなみにファンクラブチケット抽選で1F,2F指定席を第1、第2希望にしたがはずれた
この日は朝ほんのり雨っぽくもあり、やはり『お足元の悪い中』といういつものあれがきけるのではと期待していた。出発した夕方時点で雨は振っておらず、ただしなかなかに寒い。ひとしきり服装を悩みつつ、いつもの鈴木氏顔面Tシャツを選びつつ上着を着て出発したのであった。
会場にて、適当に夕食を済ませて入場待機へ向かい、久しぶりの整理番号呼び出しの非効率な感じにまたしてもうろたえた。しかも筆者は番号が500番台と散々なもので、ゆっくり待機した次第である。
いざ入場すれば久しぶりのスタンディングエリアである。フロアに設置された手すりの感じもなんだか懐かしい。結局一段高くなっているところの最前の手すりを確保できたのでなかなか良い位置といえる。
徐々にフロア埋まっていって、筆者が参加した中では久しぶりに結構な大入り会場となっていたゾ…!ざっと観た感じで8割くらいはスタンディングエリアだったかな
ライブはじまる【レア曲おおし】
定刻、新青年まえがきが流れメンバーが入場。毎度このときの高揚といったらない…!
初っ端は最初期のナンバー鉄格子黙示録だと否応なくちょっと特別な気になる、暁の断頭台と続く。
鈴木氏のMCでもレア曲がほのめかされていたが、このあとは久しぶりの曲から本当にもうお目にかかれない可能性もありそうな曲も飛び出したりと、非常にワクワクするセットリストであった。
印象的だったのはまず埋葬蟲の唄である。この気だるげなリフは実は鳩の鳴き声から着想を得たものだというのだ。さらに鳩の鳴き声を聞いていると不意に途中でやめることがあるわけだが、そのニュアンスを途中の変拍子として表現しているという工夫の凝らしように感服である。
また特筆すべき曲としては夢女が挙げられるだろう。というか筆者はライブ前日まで知らなかった曲であり、ライブと同タイトルの映像作品『怪奇と幻想』が前日届き、そのBlu-rayに収録されているデビュー前のライブ映像にその曲が聴けるのである。全編スライドギターの妖しげな曲であり、ドラムはタンバリンのみなっている。是非映像作品でもチェックしたい一曲である。
個人的に大好きな芋虫が演奏されたのも嬉しい。比較的よく聴く曲ではあるがやはり良い。鈴木氏の哀しみすら伴う歌唱は大変素晴らしく、和嶋氏が縦横無尽にソロを弾く曲でもあるが、この日は適度なところで切り上げたため、思わず鈴木氏が笑っていたのも印象的である。
よく研ちゃんから「ソロ長かった」ってコメント入るからな。w
更にはテルミンももはや使いこなしており間奏の終盤を印象的なものにしていた。
演奏された曲は絶妙なチョイスがつづき、水没都市やナカジマ氏ボーカルの赤と黒も久々に聴けて嬉しいところ。天国に結ぶ恋からの針の山にて本編は締めとなる。
アンコールは、『昔の映像をチェックする中で昔よく演っていた』曲である神経症 I Love Youから始まり、地獄風景、ラストは次のツアーで会いましょうということでどっとはらいで終幕と相成った。
人間椅子『バンド生活三十五年 怪奇と幻想』ツアーファイナルセットリスト
本編
- 鉄格子黙示録
- 暁の断頭台
- 愛の言葉を数えよう
- 埋葬蟲の唄
- 夢女
- 芋虫
- 恐怖の大王
- 神々の決戦
- 水没都市
- 瀆神
- 無情のスキャット
- 赤と黒
- 天国に結ぶ恋
- 針の山
アンコール
- 神経症 I Love You
- 地獄風景
- どっとはらい
おわりに
ということで人間椅子『バンド生活三十五年 怪奇と幻想』ツアーファイナルへ赴いた、という話であった。
行く前はスタンディングなことに大いにうろたえていた筆者だが、終わってみればそんなことよりもやはり人間椅子のライブは本当に良い、そんなことを改めて認識したライブである。来年は制作期間の後、冬ころにツアーがあるとのこと。新譜が待っていると思うと来年がまた楽しみなものになるのである。