2018年の12月9日、マイナビブリッツ赤坂にて筋肉少女帯のライブが行われた。
傑作「ザ・シサ」のツアーである。
筆者はこのアルバムをかなり気に入っている。
【メタルつまみ食い vol.10】筋肉少女帯「ザ・シサ」【オススメ】
そしていくつかのツアー先を回ったのちの東京公演である。
否応無しに期待が高まる筆者であった。
トリ
ということでそのツアーファイナルの様子をお届けしたい。
【ライブレポート】筋肉少女帯メジャーデビュー30周年記念 オリジナルNew Album『ザ・シサ』リリース・ツアーファイナル@マイナビBLITZ赤坂
ライブ概要
- 場所:マイナビブリッツ赤坂
- 日時:2018/12/09
- 開場:16:45
- 開演:17:30
筋肉少女帯の東名阪ツアーである「メジャーデビュー30周年の今年に発売された「ザ・シサ」リリースツアー」のファイナルである。
ニコ生での中継も行われた。
ソールドアウトである。
ザ・シサを軸とした充実のセトリ
SE セレブレーション
- オカルト
- 暴いておやりよドルバッキー
- I,頭屋
- 衝撃のアウトサイダーアート
- ネクスト・ジェネレーション
- マリリン・モンロー・リターンズ
- ゾンビリバー ~ Row your boat
- イワンのバカ
- 人間のバラード(ワンフレーズのみ)
- 夜歩くプラネタリウム人間(インスト)
- なぜ人を殺しちゃいけないのだろうか?
- 宇宙の法則
- サンフランシスコ
- バトル野郎 ~100万人の兄貴~
- 再殺部隊
- 釈迦
アンコール
- パララックスの視差
- 機械
- ディオネア・フューチャー
この日は17:30には開演という早めのスケジュールであった。
定刻を少しだけ過ぎ、アルバムのオープニングを飾っているインスト、セレブレーションが鳴り響く。
そしてメンバー入場である。
この日オーケン氏はまずスーツにサングラスという出で立ちで登場した。
アルバムリード曲オカルトで幕を開けた「ザ・シサ」リリース・ツアーファイナルである。
筋少ならではの怪しげな雰囲気に満ちた曲である。
続いて暴いておやりよドルバッキー、そして「ザ・シサ」からI,頭屋が披露される。
そして衝撃のアウトサイダーアートである。
アルバム中最もキャッチーでど真ん中な筋少的メタルチューンである。
筆者は橘高氏の渾身のギターソロに泣かされた。
橘高氏のプレイで言えば、ゾンビリバーの間奏における三柴氏のピアノとの激しい応酬のあまりのスリリングさにも度肝を抜かれたものである。
「テクニカルな曲を作りがちになる」とインタビューでは述べていた橘高氏である。
そこでシンプルに勢いのある曲を、ということでできたというゾンビリバーなのだが、しかし当然のように演奏も凄すぎる。
ちなみにアンコールにて披露されたパララックスの視差の高速ユニゾンもかなり衝撃的であった。
おなじみのキラーチューンイワンのバカののち、サポートドラマーでお馴染みの長谷川氏とオーケン氏の2名での謎セッションが開始。
ワンフレーズのみ人間のバラードが披露された。
なぜワンフレーズかと言えば、ゆったりとしたビートを刻む長谷川氏だったが、盛り上がりを見せる曲調に合わせていつの間にかツーバスで叩きまくりだしたためオーケンも歌えなくなっての中断であった。
あまりの光景にエディこと超絶サポートキーボーディスト三柴氏が爆笑していたのが大層面白かった次第である。
そして後述する人気投票の結果を受けてか、この日再殺部隊や機械が演奏されたのも嬉しいところ。
そしてアンコールのラストは前作future!より、夏の魔物2018 in TOKYOでも演奏されたディオネア・フューチャーであった。
30周年の熟練技! 冴え渡るMC!
今回のオーケンのMCはかなり面白かった。笑いっぱなしである…!
筆者の文章力でもってオーケンの軽妙にして珍妙なトークを文字に起こしても興ざめなので、サザエさんの予告のように三本立てで簡素に記す次第である。
適当に想像されたし。
- オーケン、粗大ゴミを出す
- オーケン、無人ライブで本域
- 筋少、スクリーンデビュー
補足を記しておく。
スクリーンデビューとは、初めてライブ中にスクリーンを用意してプロジェクターにてバンド活動の告知を表示した、と言う話である。
今時若手バンドや地下アイドルも当然のようにスクリーンに次回のライブ告知をドドンと出す、なんてことをやっているなか、筋少はここにきて初めてそれに挑戦したのである。
決してバンドとして映画出演するわけではない。
誤解なきように。
名古屋や大阪公演のMCに使ったMCメモ的なものをネタにして赤裸々に読み上げてしまうのも面白かった。
いい間違えも勢いで笑いに変えてしまえるオーケンのMCに、筆者はひっそりと「名人芸」を感じたのであった。
降りてくるスクリーン!
と言うことでイワンのバカを演奏後に橘高氏、本城氏、内田氏三名が一旦はけるとスクリーンが降りてきた。
このスクリーン駆使し「筋肉少女帯メジャーデビュー30周年記念!投票企画 〜あなたの好きな筋少楽曲に清き1票をお願いします〜」のTOP10が発表されたのである。
以下がその結果である。
1位 サンフランシスコ
2位 機械
3位 釈迦
4位 サーチライト
5位 僕の歌を総て君にやる
6位 夜歩く
7位 再殺部隊
8位 いくじなし
9位 詩人オウムの世界
10位 くるくる少女
筆者は一度だけ詩人オウムの世界へ投票した(期間中1人1日1票まで、という方式であった)。
ちなみにこれらの曲名を下から順に発表していったわけだが、長谷川氏とエディ氏によるドラムロールとともに発表すると言う豪華なものであった。
さらにアンコールの際に、来年6月30日に中野サンプラザホール公演が発表され、さらにそれまでの期間にもライブなどがあることが示唆された。
2018/12/12にオーケンのLINE LIVEにて投票結果の11〜20位が発表された。
ここで合わせて紹介したい。
11位 イワンのバカ
12位 香菜、頭をよくしてあげよう
13位 孤島の鬼
14位 トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く
15位 きらめき
16位 トキハナツ
17位 サボテンとバントライン
18位 小さな恋のメロディ
19位 また会えたらいいね
20位 踊るダメ人間
おわりに 筆者、筋少を堪能す
アンコールのラスト、ディオネア・フューチャーで感無量になった筆者である。
いやはや、30周年のバンドの底力を心底堪能できたライブであった。
オーケンの詩世界とテクニカルなメンバー達の織りなす無二の存在感はこの先も永らく楽しみたいばかりである。
いやはや、それにしても筋肉少女帯、面白いものである。