【映画】『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』を観た!【痛愛おしい】

新年一発目の映画館での鑑賞はチャンドラー・レヴァック監督の『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』にした筆者である。

筆者
筆者

なんともいい映画だった…!

トリ
トリ

カナダの、やっかいな映画オタク少年の話らしいな。監督の半自伝的な内容だとか…!

やっかいなオタクもそうでない人も観てほしい素晴らしい一本である。

そんなわけで感想なんかを書き記しておきたい。

※以下、映画の内容に触れているのでご注意ください。

I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』のおおまかなあらすじ

レンタルビデオショップが全盛だった2003年のカナダにて、人付き合いが下手な映画大好き高校生ローレンス(アイザイア・レティネン)はNYU(ニューヨーク大学)に進学してトッド・ソロンズから映画を学ぶことを夢見ていた。しかし母親のテリ(クリスタ・ブリッジス)には学費の面も含め反対されている。

思ったことを言いたい放題言ってしまう困った性格の(嫌〜な映画オタクである)ローレンスは唯一の友人で親友だったマット(パーシー・ハインズ・ホワイト)とは毎週土曜に泊りがけでお気に入りのテレビ「SNL」を欠かさず観るほど仲が良かったのだが、マットがともにニューヨーク大学を目指したいと打ち明けたことについて、冷たく拒否してしまう。大学生活から人生をリセットしたいローレンス曰く「マットは”高校時代の友人”にすぎない」とのことであった。この日からマットとは微妙に疎遠になっていく。

学費をどうにかしないといけないローレンスはシークエルズというレンタルビデオショップのバイトとして採用される。相変わらず家でも学校でもトラブルを起こしまくっているし職場でも問題だらけではあるのだが、店長のアラナ(ロミーナ・ドゥーゴ)とは友情のようなものを育むことになる。まわりに支えられてローレンスは社会のことを少しずつ学んでいく。店内に店員おすすめ棚の設置を提案して採用されたりと順調なバイト生活を送っているかのように見えた。

久しぶりに顔を合わせたマットと久しぶりに泊りでSNLを見ようと呼びかけてみたところ、マットはどこかぎこちなさを見せつつも快く応じる。これで友情も元通りだと夜にシークエルズで彼を待っていたローレンスだったが、約束の時間を2時間過ぎてもマットは現れず、またマットの会員登録も別店舗へと移行されていたことが判明。ショックを受け、また家にも帰るに帰れずにローレンスはリーダーに無理を言ってこっそり店に泊めてもらう。

翌朝家に帰るとNYUの合否通知が届いていた。そして店からの電話で「泥棒に入られた」との報せが入ってしまい…。

筆者
筆者

そんな感じ!

I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』のほんわか感想

ローレンスの痛みを伴った成長に、自分でも「あれ?」と感じるほど妙に涙が出てしまった。どこかノスタルジックな2000年代初頭のレンタルビデオ店にて、映画に夢見る少年が、映画を通して現実を知り変わろうと踏み出す姿が愛おしかった。

ローレンスはなんとも嫌なヤツであった。

まわりを一様に下に見て、よくもまぁというほどに余計なことを言う。礼儀にも欠ける。責任感にも欠ける。母親に対してはマットがドン引きするほど邪険にするし、ローレンスが請け負った「思い出ビデオ」作りに対する先生の真っ当な進捗確認も生徒を信頼してないなどと自身を正当化し、編集技術を持った(そしてマットが片思い中の)女の子ローレン・Pをビデオ作りから頭ごなしに排斥、親友のマットにさえ「高校時代の(仮)の友人だ」なんてことを面と向かって言ってしまう。

いくら愛嬌があっても総じてカウンターがマイナスに振れちゃうヤツである。

トリ
トリ

コイツな〜。まぁ将来の不安からの焦りとかも多分にありそうだけど…

そんな彼が傷を持つ大人たちに支えられながら、そして友とすれ違いながら現実を知り、省みて成長していくのである。

個人的にはまわりの大人たちが不器用で泥臭くもローレンスとぶつかっていく様もまた良かった。

トリ
トリ

終盤やらかしたローレンスにありったけぶつけるアラナさん容赦なさすぎて笑いながら肝冷えたゾ

筆者
筆者

アラナさんマジでステキすぎる〜最後にたまたま再開したとこの会話とか思い出すとまたグッと来る…

ちなみにローレンス少年は女性である監督の過去を大いに反映した人物像なのだという。

トリ
トリ

バックルームで不安発作になっちゃった自身のエピソードを想起してこの物語着想を得たそうな…!

パンフレットのQ&Aが非常に興味深いのでおすすめ。

おわりに

ということで、『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』を観た!という話である。

筆者自身はローレンスに自身を重ねるほどの映画好きとして生活してきたわけではなかったが、それでも痛々しい部分を乗り越えて成長する姿はなんか眩しかった次第である。

筆者
筆者

新年一本目からよかったわ〜ローレンスの未来に幸あれ…!

トリ
トリ

コメディな部分も多いけど、映画界の薄暗い部分にも切り込んだりしててしっかり見応えあり!

チラシ表
チラシ裏

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