【映画】新文芸坐で『極道恐怖大劇場 牛頭』トークショー【最高の夜】

2024年12月11日りりかの星、極道恐怖大劇場牛頭二本立て+平山夢明、ギンティ小林、佐藤佐吉トークショーが最高だった

新文芸坐の『極道恐怖大劇場 牛頭』トークショーへ行ってきた

2024年12月11日、池袋の新文芸坐にてあの『極道恐怖大劇場 牛頭』が上映されることとなった。

筆者
筆者

6月にも渋谷で観るチャンスがあったのだが、それを知ったときには終わっちゃってたのだ。

で、改めての東京での上映ということで観に行くことにした次第である。

そしてなんとこの日は『平山夢明のシネマdeシネマ』と新文芸坐のコラボイベントとして、平山夢明先生とギンティ小林氏が登壇するトークショーもアナウンスされ、さらには牛頭の脚本家である佐藤佐吉氏まで参戦との続報もあり、全くもって見逃せない一大イベントと相成ったわけだ。

トリ
トリ

激アツ!

新文芸坐へ行って魅惑の2本立てを観る

池袋へ向かう

そんなわけで仕事を前倒して切り上げ池袋へと向かった。

新文芸坐は初めて訪れたが、駅からも近くきれいな映画館である。

筆者
筆者

こういうとこ近くにあるといいんだけどな〜

『極道恐怖大劇場 牛頭』は配給元のプロダクションGOZU作品である『りりかの星』との同時上映で、今年6月から渋谷、大阪、兵庫、広島、名古屋、新潟、そして今回の池袋で順次公開してきた。今回も同時上映である。

2024年12月11日りりかの星、極道恐怖大劇場牛頭二本立て+平山夢明、ギンティ小林、佐藤佐吉トークショーが最高だった

欲しかった牛頭のシナリオパンフと、折角なのでりりかの星のパンフレットも入手しつつ入場した。

『りりかの星』を観る

ほぼ前情報なしで観た映画である。30分程度の短い映画、ということだけ知っていたのだが観てびっくりのサイレント映画であった。

筆者
筆者

映画館でサイレントとははじめてだったけど新鮮な映画体験だったゾ…!

ほんわかあらすじ『りりかの星』

18歳になった萌(水戸かな)は突如ストリッパーになりたいと父泰造(廣木隆一)に打ち明け、庭で盛大にふっとばされる。それまでは看護学校に行きたいと言っていた萌であり、片親の泰造はそのために入学資金を工面してもいたのだ。

一時裸足で家から飛び出した萌だが、思い直して家へ戻る。家では泰造が誕生日のお祝いの準備をしてくれていた。そこで未だ何も教えてもらえていなかった、自身の母親のことを教えてもらう。

萌にはストリッパーを志したきっかけがあった。被災地を慰問する踊り子・小室りりかの舞姿をネットで見かけたのだ。動画を観ては自らが踊ることを夢想する。

泰造は萌の想いに触れつつも、モヤモヤしたまま街をぶらついているなかでストリップ劇場を見つけ…

筆者
筆者

とそんな感じ。短いけど良かった…!

『牛頭』の三池監督が出演されていたりもするゾ。で、のちのトークで知ったが、りりかの星の塩田監督もまた『牛頭』に(とんでもない役で)出演していたりするのだ。

『極道恐怖大劇場 牛頭』を観る

休憩を挟んでいよいよ『牛頭』である。

DVDを所持している筆者だが、映画館で観る『牛頭』というのは格別であった。

筆者
筆者

すごいキレイだったゾ…!でそのキレイな状態で観てるのが『牛頭』、っていうのがもうたまらん。

珍なシーンで客席から笑い声が上がったりする感じもまた良し。エンドロール後には拍手も。

おおまかなあらすじ?や筆者の感想?等はDVD鑑賞時に書き残しているので参照されたし(※参考にはならない)。

ちなみにDVDには三池崇史監督と佐藤佐吉氏のコメンタリーも収録されているのでそちらも是非チェックすべきだろう。

また牛頭の唄も収録されているので、そちらもまたおすすめポイントと言える。

【魅惑の夜】『牛頭』座談会【佐藤佐吉×平山夢明×ギンティ小林】

『牛頭』上映後の休憩をはさみ、新文芸坐マネージャーの花俟氏のMCが入った。

『平山夢明のシネマdeシネマ』とのコラボ企画第一弾として、平山・ギンティ両氏がふたりとも挙げた映画として『牛頭』をやろうとなったこと、また『牛頭』がいったいどこにあるのかというところでその在処を教えてくれた『牛頭』の脚本家・佐藤佐吉氏もこの度登壇できることとなったとのことである。

ちなみに第二弾としては悪魔のいけにえ1・2の二本立てが年末に控えている。

筆者
筆者

シネマdeシネマが出張版企画を増やしてくれるといろんな映画館に行っていろんな映画を観るきっかけになりそうでいいな〜とりあえずは新文芸坐に期待…!

そんなMCの後にギンティ氏、佐吉氏、平山先生の御三方が順に登壇してトークが開始した。

佐吉氏から語られた脚本の成り立ちが全くもって想像がつかないもので衝撃を受けた次第である。

『牛頭』は平山先生の中の『千回観た』枠の映画とのことで、平山先生によるちょっとしたセリフの再現がことごとく血肉化されたようなこなれ感があっていちいち面白かったし、裏側を知る佐吉氏から開陳されるそれらに付随するエピソードがどれもぶっとんだ面白さで終始笑いっぱなしのトークショーであった。

筆者
筆者

心の底から最高の夜だったゾ…!

以下、備忘録として印象的だった話を書き残しておきたい。

  • 平山先生は初見のとき、背骨が溶けたような感覚になり立てなかった
  • 同時に、「面白かった」と「悔しかった」という2つの感情が消えなかった
  • 三池監督より「ヤクザホラー」というワードが先行して提示され、佐吉氏はそれが何なのか、というところから考えるよう求められた
  • その最初のやりとりでどうにか出したアイデアが「女性の股間近辺から声が聞こえる」という部分だった
  • 100個くらいひねり出したアイデアを20個にしぼったらストーリーっぽくなった
  • 夢「マサカズ旅館からつげ義春的な世界観になる」→佐吉「言われてつげ義春を読むようになったが確かにそうだった」
  • 夢「マサカズ旅館の女将さん役の人が演技うまい」→佐吉「あの方は草笛光子氏の妹」
  • 製作・企画・出演の曽根晴美氏に関するエピソード全般
  • ギンティ氏は以下の哀川翔氏のエピソードが好き。それを念頭に今回鑑賞し、熱いものを感じた
    →哀川氏は「演じた尾崎ではなく、まわりが狂っている」という佐吉氏の根底の意図を汲み取った
  • しかし哀川氏は今年はじめて自分で牛頭を見て「やっぱ俺が狂ってる」という感想を抱いたとのこと
  • 同時上映の『りりかの星』の塩田監督があの牛頭の中の人

佐藤佐吉氏からシナリオパンフレットへサインをいただき、感無量で劇場を出て帰路についたのであった。

ちなみにシナリオと実際の映画では微妙に違いが見られる。

おわりに

ということで『りりかの星』『極道恐怖大劇場 牛頭』の強烈な二本立てに加えて出張版『平山夢明のシネマdeシネマ』×佐藤佐吉氏、という至福のトークショーで素晴らしい夜を過ごした、という話であった。

筆者
筆者

最高だった…なんならチケット代倍でもいいからもう2時間位聴いてたかった〜

トリ
トリ

出張版シネマdeシネマの今後に期待せざるを得ない…!

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