このシリーズでは在宅WACK SLAVEな筆者がBiSH、BiS、GANG PARADE、EMPiRE、CARRY LOOSE、豆柴の大群を擁する音楽プロダクションWACKの音源を紹介する。
これからWACKの音楽に触れる方の少しの助けになれば幸いである。
ロックでエモーショナルな曲の数々をフィーリング重視でひもときつつ、周辺情報なんかにも触れつつ紹介していきたい。
今回はBiSのメジャー1stEP「ANTi CONFORMiST SUPERSTAR」を紹介したい。
トリ
BiS「ANTi CONFORMiST SUPERSTAR」の収録曲
先の見えないコロナ禍にリリースされた待望の1stEP
フリーダウンロードありで公開された「IT’S TOO LATE」と、「DESTROY」、「CURTAiN CALL」、「イミテーションセンセーション」と続いたゲリラリリース3作を含む7曲入りのEPである。
基本的にパンキッシュなEPだが、
収録曲7曲中4曲も「死」というワードが出てくるEPでもある。
収録曲一覧
収録曲紹介
DESTROY
ゲリラリリース曲。
作詞は竜宮寺育氏であり、非常に強い言葉があしらわれた歌詞は、押し寄せるバッキングとともに聴く側を殴りつけるような衝撃がある。
冒頭、怪しげな響きのベースがぐねぐねとしながら始まるのが印象的。
そしてまくしたてるような甲高いギターフレーズが、爆発的に勢いを増すバッキングとともに曲を一気に走らせてゆく。
シャウトを交えたBメロから突入するサビでは開放感も伴って走り抜けていく、3分強のパンキッシュな曲となっている。
強烈な歌詞から感じられるのは、周りにとらわれることなく信じた方法でBiSとして突っ走っていく意思である。
イミテーションセンセーション
2020年7月にカセットテープにてゲリラリリースされた曲。
これぞWACKと感じられる、ピアノを交えたエモいロックである。
その今にも泣きそうな歌い方は、レコーディングにてディレクション受ける前から自分で用意して臨んだということである。
DiRTY and BEAUTY
激しい演奏のメロコア。
かわいらしい歌詞と激しさのギャップが癖になる一曲。
サビはリズムの取り方が難しいらしい。
インタビューによるとネオが一押しの曲だそうである。
IT’S TOO LATE
チャントモンキー作詞参加曲。
緊急事態宣言かの2020年4月にフリーダウンロードも実施されている。
作詞にあたり薄暗い雰囲気の曲に合わせた暗い気持ちを書くべく暗いニュースをたくさん調べて臨んだとのこと。
I WANT TO DiE!!!!!
これまたピアノが美しく彩る、疾走するロックチューンである。
桃太郎感のあるMVも必見。
余談だが、筆者は昔佐渡へ訪れたことがある。
ラストの、トギーがお縄になるシーンのロケ地を訪れたりしており、行き方や写真を載せてた記事にしているのでよろしければ要チェックということで。
GETTiNG LOST
BiS初となる6/8拍子曲であるロックバラード。
落ち着いたトーンを持ちながらも力強さがにじみ出ている。
歌詞もすばらしいのでじっくり味わってほしい一曲。
CURTAiN CALL
今後のライブのラストを飾っていくことになりそうな曲。
コロナ禍にてニコ生で慣行されたBiSの無観客ライブのラストにて初めて聴き、大いに衝撃を受けた。
壮絶なMVが公開された。
さらにその全ても5時間にわたる動画にて公開されているので、覚悟をもって見届けるべきだろう。
併せて読みたいインタビュー
音楽ナタリー BiS「ANTi CONFORMiST SUPERSTAR」インタビュー
2020年2月ころからコロナ禍にかけての活動を振り返りつつ、「ANTi CONFORMiST SUPERSTAR」の曲への想いに触れたインタビュー。
参考
BiS「ANTi CONFORMiST SUPERSTAR」インタビュー音楽ナタリー
Music Voice BiS「意思を強く持って生きていく」波乱万丈1年経て成長を遂げる4人の今
新作について、これまでの成長過程、今後の展望や新たな課題と言った話題に触れつつ、4人の今に迫った内容のインタビュー。
FanplusMusic BiSの快進撃を象徴する、メジャー1stEP「ANTi CONFORMiST SUPERSTAR」
直近の過ごし方に始まり、BiSは、WACKの中ではどんなポジション?と言ったちょっと別の角度からの問いかけもある。
死というワードについても迫る内容。
参考
BiSの快進撃を象徴する、メジャー1stEP「ANTi CONFORMiST SUPERSTAR」FanplusMusic
コメント動画もある。
おわりに
ということでBiSのメジャー1stEP「ANTi CONFORMiST SUPERSTAR」が素晴らしい!という話である。
覚悟をもって走り続ける第3期BiSを見届ける上では必聴であり、これからBiSに触れる方もやはり必聴な1枚である。