このシリーズではBiSH、BiS、GANG PARADE、EMPiREを擁する音楽プロダクションWACKの音源を紹介する。
曲はもちろん、背景などにも触れつつ紹介していきたい。
ロックでエモーショナルな曲の数々をひもときつつ、これからWACKの音楽に触れる方の少しの助けになれば幸いである。
トリ
【WACKを聴くべし】BiSH 「FAKE METAL JACKET」2ndアルバムもオススメ
FAKE METAL JACKETの収録曲
「FAKE METAL JACKET」はBiSHの2ndアルバムである。
13曲収録。
01. スパーク
02. BiSH-星が瞬く夜に-
03. MONSTERS
04. Primitive
05. beautifulさ
06. OTNK
07. 身勝手あいにーじゅー
08. デパーチャーズ
09. ウォント
10. サラバかな
11. ALL YOU NEED IS LOVE
12. DEAR…
13. BUDOKANか もしくはTAMANEGI
ハシヤスメとリンリン加入! 当時の最高傑作
新規メンバーであるハシヤスメ・アツコとリンリンが加入した後のアルバム。
発売当初には渡辺氏をもって「最高傑作のアルバムができた」と言わしめた。
タイトルに関して、「FAKE」にすることでまだ人は殺せない、というニュアンスが込められているという。
1stからの再録あり 新体制の歌割りへ
収録曲には1stアルバムからの人気曲4曲が新体制の歌割りで収録されている。
再録曲
- スパーク
- BiSH -星が瞬く夜に-
- MONSTERS
- サラバかな
シングルからOTNKも収録
先行して発売されていたシングルからOTNKも収録。
FAKE METAL JACKETの収録曲紹介
こっちもチェック!
Primitive
ハシヤスメと渡辺氏による作詞曲である。
この時のBiSHの置かれてる状況とかこれから先のことを綴った歌詞になっている。
作曲は井口イチロウ氏である。
beautifulさ
リンリン作詞曲。
早くも作詞を採用されているリンリンだが、今ではモモコに次ぐ数の詞を世に送り出している。
普段ちょっとしたことで逃げたくなるようなこともあるが、それを徐々に乗り越えていくというストーリーになっている。
軽快な青春パンク的な曲調である。
OTNK
シングル曲。
フォークメタル、バイキングメタルのごとき曲に仕上がっている。
弦楽器と激しいバンドサウンドのアンサンブルが強烈なインパクトでかっこよし。
MVは爆発とかするのが逆に和む。
ソラミミ的になにやらチン妙な発音が聴きとれるわけだが、それもまた受けたのだろうか。
なんと当時オリコン10位である。
身勝手あいにーじゅー
ハグ・ミィ作詞曲。
アイドルへガチ恋するオタクを歌った歌である。
デパーチャーズ
モモコ作詞曲。
ここじゃ輝けないのに仕方なくそこにいる人、というのがテーマとなっている歌である。
現代人の多くの人に刺さるのではと思わずにはいられない。
ウォント
これもモモコ作詞曲。
失恋の歌である。
軽やかに刻むギターの音が良い。
ALL YOU NEED IS LOVE
BiSH、松隈氏、渡辺氏の共作詞である。
しっとりとした曲である。
通して非常にエモーショナルな仕上がり。
この時のBiSHをしっかりと伝えるべく全員で作詞した歌になっている。
つまり先を見据えた曲でもあるのだ。
このALL YOU NEED IS LOVEもまたMVが発表されている。
渡部氏によると「初期にこんな曲を作っていたことがわかったらきっともっと好きに」という思いもあるそうな。
DEAR…
これまたモモコ作詞曲。なかなか挑発的なものになっている。
モモコがストレスを溜めた時に書いたという。
BUDOKANか もしくはTAMANEGI
チッチと松隈氏・渡辺氏による作詞曲。
ピアノが美しく彩る、このアルバムにおいても最高にエモーショナルな一曲。
「終わってほしくない最高の時間」がテーマとのこと。
その時が楽しみである。
合わせて読みたい当時のインタビュー
ナタリーにてメンバーと渡部氏へのインタビューが敢行されている。
参考
BiSH 6人が生み出した”最エモ”アルバム「FAKE METAL JACKET」音楽ナタリー
BiSとは異なるファン層を獲得した当時の様子、そして取り巻く環境の勢いに逆に追いつかなければというメンバーの意志が滲み出る。
おわりに
と言うことでBiSHの2ndアルバム「FAKE METAL JACKET」の紹介であった。
改めて聴いていてもその楽曲のクオリティの高さを感じるばかりである。
昨今のBiSHを知って作品を遡っている方やこれからBiSHやWACKの音楽に触れる方の一助となれば幸いである。
いやはや、それにしてもBiSH、面白いものである。