【WACKを聴くべし】GANG PARADE最高傑作「LAST GANG PARADE」【オススメ】

【感想】WACK LAST GANG PARADE アルバムレビューがおすすめすぎる

この記事は

このシリーズではBiSHBiSGANG PARADEEMPiREを擁する音楽プロダクションWACKの音源を紹介する。

曲はもちろん、背景などにも触れつつ紹介していきたい。

ロックでエモーショナルな曲の数々をひもときつつ、これからWACKの音楽に触れる方の少しの助けになれば幸いである。

トリ

かっこいいぞ!

【WACKを聴くべし】GANG PARADE「LAST GANG PARADE」はみんなの遊び場を体現する過去最高傑作

WACK LAST GANG PARADE アルバムレビュー

LAST
作詞:松隈ケンタ×JxSxK / 作曲:松隈ケンタ

GANG 2
作詞:JxSxK×松隈ケンタ / 作曲:松隈ケンタ

Message
作詞:ヤママチミキ/作曲:松隈ケンタ

HERETIC
作詞:カミヤサキ / 作曲:松隈ケンタ

BREAKING THE ROAD
作詞:JxSxK×松隈ケンタ / 作曲:松隈ケンタ

Jealousy Marionnette
作詞:テラシマユウカ / 作曲:LyLy

夜暗い夢
作詞:ユメノユア×ハルナ・バッ・チーン / 作曲:ハルナ・バッ・チーン

正しい答えが見つからなくて
作詞:ユイ・ガ・ドクソン / 作曲:松隈ケンタ

CAN’T STOP
作詞:JxSxK×松隈ケンタ / 作曲:松隈ケンタ

BOND
作詞:ユメノユア / 作曲:momen

PALET
作詞:テラシマユウカ / 作曲:松隈ケンタ

ここまでの歩みをすべて飲み込んで昇華する最強の遊び場的カオスアルバム

2019年1月8日にGANG PARADEがフルアルバム「LAST GANG PARADE」をリリースした。

勢い込んでフラゲした筆者である。

それはもう一聴して確信する良いアルバムであった。

あまりに振れ幅のでかすぎる曲の彩りがまず面白い。

しかしその振れ幅でも、一曲一曲がGANG PARADEの曲として成り立っているのである。

9人が作りあげる「みんなの遊び場」というコンセプト故に成り立っていると思わずにはいられない。

グループの歴史を辿れば、これまでにプラニメ、POP、GANG PARADEという改名とメンバーの変遷があった。

紆余曲折に歩んできたグループと言える。

この作品にはそのすべての歩みを丸ごと飲み込む勢いが宿っている。

そしてそれらを突き進むエネルギーに変える様を見せつけるようなアルバムだ。

最高に心揺さぶる幕開け LAST~GANG2

アルバムの一曲目のリード曲LASTがまず衝撃的な曲である。

まずひきつけられるのがイントロのあたま。WACKの源流にある旧BiSの代表曲のひとつprimal.を想起させるシンセとドラムからはじまるのだ。そして連打されるスネアはBiSHのオーケストラのイントロを想起させる。

そこを予兆とするような松隈氏渾身のエモーショナルな曲になっている。

続くのは旧BiSのHide out cutに見られたようなピアノの伴奏であり、そこから厚みを増して最高に心揺さぶるサビへと雪崩れ込む。

旧BiSやBiSHのオマージュともとれる構成のLASTに挑むのはほかでもないギャンパレなのである。

公開されているインタビューにてメンバーはこの曲への決意を語っている。

受け取る人によっては「今まであった曲を詰め込んだ感じ」という感想になるかもしれないですが、この曲をギャンパレのものにできるかは私たち次第なのかなって。「ほかのWACKアーティスト曲のオマージュ」とくくられることがあったとしても、その意見を超えられるのはうちらしかいません。ライブを通じてしっかりこの曲を今のギャンパレ色にしたいです。

例えばココはこのように決意を述べている。

トリ

ギャンパレならいけるな!

そしてこのLASTに続くのはギャンパレの今を表す曲、GANG2である。

9人体制で最初に発表されたシングル曲だ。

壮大で芸術的とも言えるこのGANG2はギャンパレになかった新機軸のカッコ良さを持ち合わせた曲である。

MVも必見。この曲の発表前までBiSへとトレードされていたカミヤサキがギャンパレへ復帰した直後ということもあり、その状況を踏まえての演出がなんとも素晴らしい。

個性的な楽曲群

聴かせに聴かせてくる冒頭2曲の後に控えるのは遊び場的なんでもありの個性派楽曲達である。

まずはヤママチミキが作詞を担っているMessageである。

軽快なポップチューンになっており聴くとわかるようにGANG PARADEのライブに初めていくかどうか迷うファンを優しく誘い出すような曲になっている。

Messegaは良くも悪くも聴きやすいのだが、問題は次のHERETICである。

謎の韓流ドラマ風の趣がただよっており、その歌唱方法もかなり異端である。

GANG2のカップリングとして発表されている来了インチキ中国語風な発音で面白くもかわいくしあがっていたわけだが、今回はインチキ韓国語風の発音になっている。

語尾が無理矢理な感じがだんだん面白くなってくるのでじっくり聞いてみるべきだろう。

作詞はカミヤ氏である。

愛憎劇のようだが、実際はWACK社員と社長たる渡辺氏の関係性を描いているという。

しかし公開されているインタビューをみていると、メンバーからはカミヤ氏と渡辺氏の関係性に見えるとたびたび言われていたので、それはそれで面白い。

BREAKING THE ROADはカミヤサキとアヤ・エイトプリンスのトレード期間の終盤に発表された曲であり、現体制では初の音源化といえる。

イントロの盛り上がり方が良い曲である。

実にギャンパレらしさのある明るい曲となっている。

続く曲もまた珍曲、Jealousy Marionnetteである。

韓国の次はロシアである。

トリ

どういうこと!?

曲調がロシアっぽいのである。

トリ

掛け声もウラウラ!

コサックダンス感のある曲調にユユ(テラシマユウカ)の描く皮肉に満ちた詞が乗る。

続く夜暗い夢は日本的といえる(読みはヨルクライムとなっている)

なんと作曲はメンバーのハルナ・バッ・チーンである。

トリ

メンバーは作曲もやるんだな!

ギャンパレは収録候補曲のメロディーもメンバー含めてコンペするようである。

語りのパートが半分くらい占めており、作詞を担ったハルナとユメノユアにより花魁的世界観が提示される。

トリ

振れ幅大きすぎ!

正しい答えが見つからなくては一転してピコピコしたゲームのBGM調の曲である。

ユイ・ガ・ドクソンによる作詞である。

作詞においては意味より音を重視するというドクソン氏だが、中身としてはRPGゲームの中のダメなパーティを歌にしているとのこと。

ここまでが怒涛の個性派ゾーンと言える。

筆者は昨年末にSoundcloudにて公開されていたいくつかの曲はチェックしていたものの「なにこれ!?」というものばかりでひどくうろたえたものであった。

しかし今となってはアルバムとしての完成度に恐れ入るばかりである。

CAN’T STOP~BOND

終盤ラスト2曲に向けて落ち着きを取り戻す(?)わけだが、9曲目はシングル曲CAN’T STOPである。

シングルにしてはややゆったりとしており、それは一歩一歩噛み締めて踏みしめて進んできたことを表すようでもある。

この先に進む静かなる決意を感じる素晴らしい曲である。

トリ

なんかシングル曲をたどるとテーマが道だったのかなとすら感じるね

そしてその道はきっと続いている。

 

ラスト曲はBONDは絆、つながりを示す曲である。

作詞担当のユメノユアによれば、ひとつの物語のような詞を目指したという。

PALET

実はボーナストラックが存在である。

そのボーナストラックPALETはCDの最後にひっそりと入っているため気を付けてほしい。

トリ

ユユの詞良すぎる

ギャンパレ曲らしい音使いで静かに始まる曲である。

ユユの言葉の選択にはハッとさせられる。

音程が大きく揺らぐサビは感動的である。

GANG PARADEはこのアルバムをインディーズでの最後のアルバムとして、メジャーデビューすることが決まった。

インタビューでも語られているが、PALETにはGANG PARADEのメジャーでの活動を支え続けたT-Palette Recordsへの想いも込められているようである。

MEMO

T-Palette RecordsはTOWER RECORDSが発信するアイドル専門レーベルである。

 

聴きながら読みたいインタビュー


参考
9人体制になって最初でLASTのアルバム音楽ナタリー

アルバムの各曲の背景、そしてこれからについてメンバーが語る。

 


参考
GANG PARADEの紆余曲折と〈LAST〉に突き進む現状をプロデューサーの渡辺淳之介が語る!MiKiKi

こちらのインタビューではこれまでのGANG PARADEの歩みが渡辺氏の視点で語られている。

非常に読みごたえがあるおすすめ記事。

メンバーへの愛が深まること請け合いである。

 


参考
【INTERVIEW】GANG PARADE、9人が語るメジャーデビュー&野音ワンマンツアーへの熱き想いStoryWriter

「LAST GANG PARADE」をインディーズでのラストアルバムとして、メジャーデビューすることが決まったGANG PARADEメンバー全員でのインタビューである。

2019年5月に控える野音ワンマンツアーへの意気込みなども語られる。

おわりに 「LAST GANGPARADE」を聴いて

ということでギャンパレことGANG PARADEのアルバム「LAST GANG PARADE」の紹介であった。

これはもはやここまでのギャンパレの最高傑作と言えるだろう。

そして確信するのは、GANG PARADEは続く(LAST)ということである。

そんなことを感じさせる作品に仕上がっている。

とにかく聴いて色とりどりの遊び場を楽しむべし。

 

いやはや、それにしてもLAST GANG PARADE、面白いものである。

トリ

みんなで聴こう!

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